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エッジの先端技術を見せる、ET 2019も「ET×ET」でRISC-Vのパビリオンも新設(2/2 ページ)

» 2019年09月04日 10時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]
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RISC-VやMIPS関連の専用パビリオンを新設

 3つ目の見どころは、新設する「オープンCPUアーキテクチャパビリオン」だ。Powerchip、Andes Technologyなどの台湾企業をはじめ、RISC-VやMIPS関連の技術を提供する国内外の企業が同パビリオンに出展する。

 4つ目は、「エンベデッドキャンパス」の開催だ。渡辺氏は、「ET展は、単なるビジネスのマッチングだけでなく、学生も有用な情報を入手できる場であってほしい。セミナーやブース見学ツアーを行って、学生に、出展企業の最新エッジテクノロジーを体験してもらうことが、エンベデッドキャンパスの狙いだ」と説明した。

 5つ目が、例年行われている「ET/IoT Technologyアワード」である。2019年10月31日には、ET展の開催に先駆けてプレス発表会を行い、受賞社を発表し、ET展の会期中にメインステージで表彰式を行う予定となっている。

 6つ目として、技術者育成イベントが紹介された。20年近く続いている「ETロボコンデベロッパー」の他、「IoTイノベーションチャレンジ」「ETロボコンガレッジニア」という3つのコンテストを通じて、制御の実装からビジネスモデルの構築までを網羅し、組み込み業界に必要な次世代の人材育成を目指す取り組みである。

 7つ目の見どころは、各種併催イベントだ。「ETロボコン チャンピオンシップ大会」の他、ET/IoT Technologyアワード、レセプションパーティー、出展社と来場者が気軽に交流できる「ET/IoTフェスタ」などを開催する予定となっている。

基調講演とセッションも決定

 ET展の基調講演では、「IoT」「モビリティ」「エッジAI+ビジネスモデル」「5G×ローカル5G」など7つのテーマが設けられ、合計13人が登壇する。初日となる2019年11月20日には、東洋大学 INIAD(情報連携学部)の教授/学部長である坂村健氏が「5G時代のIoT」について語る他、デンソーとSBドライブが最新のモビリティサービスについて講演する。さらに、ことしは海外からも講師を招く。

台湾IoT協会の理事長やAndes Technologyの総経理が招待講演を行う 出典:JASA(クリックで拡大)

 基調講演の他には、約120のセッションが設けられている。ET/IoT Technology 2019 カンファレンス委員会 委員長を務める山田敏行氏は、「これだけのセッションを無償で聴講できるイベントは他にないのではないか」と述べる。「われわれは、AIの技術バブルが一段落し、アプリケーション事例をしっかりと見せていくフェーズになっていると考えている。クラウドから“インテリジェントエッジ”へ、組み込み技術の枠を飛び越えることをテーマにセッションを用意した」(山田氏)

 記者会見では、基調講演で「DX(デジタルトランスフォーメーション)+ビジネスモデル」をテーマに登壇するDeepX 代表取締役の那須野薫氏と、「エッジAI+ビジネスモデル」で講演するIdein CTO(最高技術責任者)の山田康之氏が、当日に講演する内容のダイジェスト版を紹介した。那須野氏は、さまざまな産業で現在も行われている手作業を、いかにAIを駆使して自動化するかを、実際に進めているプロジェクトを通して紹介。山田氏は、「Raspberry Pi」でディープラーニングを高速に動作するIdeinの技術や、エッジインテリジェンスを安価に実現する方法などを紹介した。なお、DeepX、Ideinの講演ともに11月21日に行われる。

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