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5kHzの高周波も検知する加速度センサー、STマイクロIIoT向け製品を一挙公開(1/2 ページ)

STマイクロエレクトロニクスは、「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、5kHzの高周波も検知する加速度センサーによる予知保全や組み込みAI(人工知能)を用いた画像認識など、同社が展開するIIoT(インダストリアルIoT)をターゲットにした製品とそのデモを展示した。

» 2019年11月26日 09時30分 公開
[永山準EE Times Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは、「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、5kHzの高周波も検知する加速度センサーによる予知保全や組み込みAI(人工知能)を用いた画像認識など、同社が展開するIIoT(インダストリアルIoT)をターゲットにした製品とそのデモを展示した。

STマイクロエレクトロニクスのブース(クリックで拡大)

IIoT向けソリューションがずらり

 「予知保全向け振動検知」としては、同社が2019年中旬に提供を始めたインダストリアルグレードの3軸加速度センサー「IIS3DWB」を使ったデモを実施していた。

 一般的な3軸加速度センサーで測定できるのは1kHz程度のところ、IIS3DWBでは、独自の設計によって5kHzまでの高周波数の振動検知を可能としており、高速回転する産業用モーターの微小な振動も検知することができるという。デモでは、実際に4kHz周辺の振動を検知している様子が確認できた。説明担当者は、「ベアリングの振動検知など、高い周波数対応のニーズが高まっている中で、今回初めて5KHzまでの高帯域対応をした」と説明。既に海外では多数の採用事例があるという。

インダストリアルグレードの3軸加速度センサー「IIS3DWB」を使ったデモの様子。4kHz周辺の振動を検知している(クリックで拡大)

 その他、「機械学習によるモータ故障判定」としては、同社が2019年5月に発表したIoTセンサーモジュール「SensorTile.box」を利用したデモを実施。SensorTile.boxには、機械学習コア内蔵のモーションセンサーが搭載されており、学習した振動パターンをベースにモーターの故障を判別する。センサー内で処理ができることから、マイコンの動作も少なく済み、低消費電力化や、機能拡張が容易になるという。

デモの様子。青いボックスがSensorTile.box。温度センサー、機械学習コア搭載低消費電力6軸モーションセンサー、3軸加速度センサー、地磁気センサー、大気圧センサー、高度計、アナログMEMSマイクロフォン、湿度センサーおよび32ビットマイコン「STM32L4R9」などを、IP54準拠のプラスチックケースに統合。Bluetooth Low Energyで通信できる(クリックで拡大)
左=「組み込みAI画像認識」のデモでは、組み込みAI開発ツール「STM32Cube.AI」を使って高性能マイコン「STM32H7」に学習済みのニューラルネットワークを構築、ボルトとナットの画像認識を行っていた。ここでは、ボルトとナットの違いだけでなく、ボルトにナットがついた状態での識別なども行っていた/右=「スマートシェルフ」のデモでは、Bluetooth 5に対応するSoC(System on Chip)を中心に各種センサーを搭載した小型センサー開発ボード「BlueTile」を利用。BlueTileに搭載されたToF測距センサーが、ケースから棚側面までの距離を測定し、在庫レベルを計算する様子が示されていた(クリックで拡大)
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