今回は第3章「電子デバイスパッケージ」から、各種パッケージの技術動向を紹介する。半導体パッケージの歴史は、多端子化と小型化、薄型化、低コスト化の歴史でもある。
電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第24回である。
前回から、第3章「電子デバイスパッケージ」の概要を紹介している。「電子デバイスパッケージ」は第1節から第5節までの5つの節によって構成される。「3.1 はじめに」から「3.2 デバイス技術動向」「3.3 各種パッケージ技術動向」「3.4 パッケージ組立プロセス技術動向」「3.5 まとめ」である。前回は序論に相当する「3.1 はじめに」の概要を説明した。今回は、「3.3 各種パッケージ技術動向」の内容をご紹介する。
電子デバイス(半導体)パッケージは、1980年代に表面実装技術が普及していったことから、現在では表面実装型が前提となっている。始めに普及した表面実装型パッケージは、「QFP(Quad Flat Package)」や「SOP(Small Outline Package)」などのリード端子を四辺(QFP)あるいは二辺(SOP)に備えたタイプである。続いて1990年代には、「BGA(Ball Grid Array)」に代表される、球状のハンダをパッケージ底面に2次元アレイ状に配置して端子とするタイプのパッケージが普及した。
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