今回は、SiP(System in Package)を実現する幾つかの手法のうち、2.X次元(2.XD)の実装技術を解説する。ここでカギとなるのは、インタポーザだ。
電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第25回である。
前々回から、第3章「電子デバイスパッケージ」の概要を紹介している。「電子デバイスパッケージ」は第1節から第5節までの5つの節によって構成される。「3.1 はじめに」から「3.2 デバイス技術動向」「3.3 各種パッケージ技術動向」「3.4 パッケージ組立プロセス技術動向」「3.5 まとめ」である。前回から「3.3 各種パッケージ技術動向」の内容をご紹介している。
前回の末尾で説明したように、複数のシリコンダイを1個のパッケージにまとめることによって小さく薄いシステムを実現する、「SiP(System in Package)」が注目を集めている。SiPは機能別、あるいは製造技術別に異なるシリコンダイを組み合わせるので、SoC(Sysytem on a Chip)に比べると開発期間が大幅に短く、用途別のシステムを組みやすい。製造コストでも有利になることが多い。
SiPの実現手法には、PoP(Package on Package)やFO-WLP(Fan Out-Wafer Level Package)、FBGA(Fine-pitch Ball Grid Array)、3次元(3D)実装、2.X次元(2.XD)実装などの技術が存在する。中でも盛んに研究されているのが、3次元(3D)実装と2.X次元(2.XD)実装のSiPである。
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