さらに、Erhardt氏は今後、深度画像/距離画像の測定やハイパー&マルチスペクトルイメージングなど、新たなデータタイプへの対応が重要になると言及し、そのための技術開発動向についても触れた。オンセミでは深度画像/距離画像の測定に関してはオフチップでSPAD/SiPMを活用できるほか、オンチップで「位相差検出」も既に製品に取り入れているという。また回折格子技術についても既にサンプル生産、評価を行っており、「1〜2年のうちに商用化できる」と説明。ハイパー&マルチスペクトルイメージングに関しては、プラズモニックフィルターおよびファブリペローフィルターの開発を進めているという。
これらの技術はIndustry 4.0の発展に必要な要素であり、それと同時に重要になるトレンドとして、Erhardt氏は「AIの進化」を挙げた。AIはコンピュータビジョンの60%以上に活用されており、さらに製造業でのAIの活用は年率55%で伸びているといい、Erhardt氏は「今後の産業用イメージングにはAIの導入が必要不可欠だ」と説明する。また、現在、AIの推論はクラウドからエッジに移ってきたことに触れ、「われわれはイメージセンサー上で推論を行う検討を進めている」と説明した。現在、イメージングアレイとメモリ、ロジックゲートを積層したセンサーの開発を進めているという。また、将来的にはアナログでの推論を実現するための研究も進めていると明かした。
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