専用半導体の開発や設計を行う新会社設立:ヘリオス テクノ ホールディング
ヘリオス テクノ ホールディングは、顧客別専用半導体の開発や設計を行う新会社「CCD Techno」を設立し、2020年1月より業務を開始すると発表した。
ヘリオス テクノ ホールディングは2019年12月、顧客別専用半導体の開発や設計を行う新会社を設立し、2020年1月から業務を開始すると発表した。
新会社の社名は「CCD Techno」。新会社の代表取締役COOにはグロスバーグ代表取締役の大山聡氏が就任する。この他、代表取締役CTOにカルチャー・コンバージェンス・デザイン代表取締役の吉田一三氏、取締役EDA&IP担当にシリコンプラネット代表取締役の牧山クリストス氏、取締役設計・製造プロセス担当には、大規模FPGAやASIC設計開発などの経験を持つ岩瀬勝彦氏らが就任予定である。本社は東京都中央区日本橋小伝馬町に置く。
半導体産業は、社内システム向けのデバイスを自社で開発、製造する垂直統合型の事業モデルで成長してきた。その後、設計や製造に特化したそれぞれの企業が連係して事業効率を高める水平分業型の事業モデルが主流となり、顧客の要求に応えてきた。
最近は、半導体ユーザーとしても大きな影響力を持つGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と呼ばれる企業が、専用半導体を搭載する事例が増加しているという。独自の機能や性能を備えたシステムを構築し、ユニークなサービスを提供するためである。
新会社は、これらの要求に応えていく。具体的には、国内外の顧客に向けた専用半導体の企画や開発、回路設計などを手掛けるとともに、関連するサービスなども提供していく計画である。
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2019年4月1日、「平成」の次の元号が「令和」に決定したと発表され、2019年5月1日から「令和」時代がスタートする。半導体/エレクトロニクス業界に身を置く筆者としては、令和時代は5G(第5世代移動通信)が普及し始めるタイミングであり、これによってわれわれの生活に大きな変化が起こり得る時代になるのではではないか、という気がしている。
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