サイプレス セミコンダクタは、「オートモーティブ ワールド2020」で、NOR型フラッシュメモリ「Semper NOR Flash」を搭載したフェールセーフクラスターや、大画面対応でハプティクス(触覚)機能などを新たに追加した、最新のタッチスクリーンコントローラIC「TrueTouch」などを紹介した。
サイプレス セミコンダクタ(Cypress Semiconductor)は、「オートモーティブ ワールド2020」(2020年1月15〜17日、東京ビッグサイト)で、NOR型フラッシュメモリ「Semper NOR Flash」を搭載したフェールセーフクラスターや、大画面対応でハプティクス(触覚)機能などを新たに追加した、最新のタッチスクリーンコントローラIC「TrueTouch」などを紹介した。
Semper NOR Flashは、自動車や産業機器用途に向けて設計されたNOR型フラッシュメモリ。自動車分野向けの機能安全規格「ISO26262」で定められている自動車安全性要求レベル「ASIL-B」に準拠しており、顧客は機能安全規格適合に向けた文書作成などの作業を簡素化することができる。
独自の高速インタフェース「HyperBus」を採用することで、データの読み出し速度も極めて速く、システムを瞬時に立ち上げることが可能となった。メモリ容量は4Gビット品まで用意している。既に、日本のTier1にも採用されているという。
無線通信を介して、車載システムのプログラム更新や修正などを行うためのOTA(Over the Air)技術が注目されている。遠隔地からでも迅速に対応できるため、導入企業も出てきているが、外部からサイバー攻撃を受けやすいなど課題もある。
こうした課題に対しサイプレスは、システムのコードや機密情報を保護するためのセキュアソリューションを用意する。2020年第1四半期(1〜3月)にも正式に発表される予定だ。このセキュア認証を活用することで、コンテンツの改ざんやハッキング、電子的な攻撃などを防ぎ、クラウドからファームウェアを安全にダウンロードすることができるという。
大画面対応のタッチスクリーンコントローラICは、「TrueTouch Generation7」と呼ぶ製品。このICを3個用いる構成で30型のタッチパネルを作製した。10本の指で操作しても、その座標を読み取ることができるという。メータークラスターやセンタークラスターと呼ばれるユニットパネルは大画面化に向かっており、こうしたニーズに応えたもの。
Gen7は、従来のGen6と比べて50mmまで指が離れていてもセンシングできる機能や、3Dタッチ(画面を押し込む)機能、ハプティクス機能などを新たに追加している。Gen7は一部の顧客に提供しているが、2020年より一般顧客に対しても供給を始めるという。
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