ローカル5G、NSAからSAへの移行が技術的課題に : 2019年12月に制度化 (2/2 ページ)
成長の機運が高まっているローカル5Gだが、構築する上での技術的な課題も残っている。コアネットワークの仕組みだ。現時点での5Gは、3GPP Release 15で定義されているNSA(Non-Stand Alone:制御信号はLTEで、データ信号は5Gで送信する方式)が主流になっている。つまり、ローカル5Gを構築するためには、ベースとなるコアネットワークはLTEで構築する必要があるということだ。
現在は、LTEのコアネットワークをベースにローカル5Gを構築する必要がある 出典:ノキア(クリックで拡大)
西原氏は、「今後、リリース15/16でSA(Stan Alone)が定義されれば、5Gのコアのみでローカル5Gネットワークを構築できるので、よりシンプルになるだろう」と説明する。「これはインフラ側の話ではあるが、デバイス側(工場のロボットなど)でもNSA、SAをサポートする必要があるので、NSAからSAへの移行がいつのタイミングになるのかが、ローカル5G市場にとってはポイントとなる」(同氏)
もう一つ、これまでにはなかった点として、OT(Operational Technology)とICT(Information and Communication Technology)の融合が加速していくことが挙げられる。西原氏は「装置のオペレーターが、無線通信などのテレコム業界や、ICTの運用についての知識やスキルが求められるようになってくると考えられる」と語った。
日本ではこれから成長していくローカル5Gだが、海外ではプライベートLTEは既に導入が進んでいて、ノキアも130社以上のプライベートLTEを世界で展開している。「鉱山や空港、風力発電所、港など、通信事業者が基地局を設置していない所を中心にプライベートLTEの構築が進んでいる」(西原氏)
間近に迫る5G商用サービスをデモ展示で体感
ノキアソリューションズ&ネットワークス(NSN)は、テクノロジーイベント「Connected Future 2019〜到来する5G時代とデジタル社会〜」を、東京都内で開催した。
日本の5G展開で注目すべきはIIoT、ノキア
ノキアソリューションズ&ネットワークス(NSN)は2019年9月12日、東京都内でプレスセミナーを開催。米国、韓国の第5世代移動通信(5G)商用サービスの状況や、5Gを日本で展開する際のトレンドなどを説明した。
ローカル5G向けSIMカードを20年3月から提供、DNP
大日本印刷(DNP)は2020年2月20日、ローカル5G(第5世代移動通信)向けのSIMカードを同年3月から提供開始する、と発表した。SIMカードのほか導入に関連するサービスなども提供していく予定で、2023年度までに5億円の売り上げを目指している。
5G世界需要額、2030年に168.3兆円まで拡大、JEITA
電子情報技術産業協会(JEITA)は2019年12月18日、2030年には5G(第5世代移動通信)の世界需要額が168.3兆円になる、とする見通しを発表した。ローカル5Gについても2020年に市場が立ち上がり、2030年には世界需要額が10.8兆円に達すると推計している。
折り畳み、5G、1億画素…… 新たな挑戦を続けるGalaxy最新モデルを解剖
今回は、Samsung Electronicsの2020年モデルスマートフォン2機種を取り上げる。1つは、縦方向にディスプレイを折り畳める「Galaxy Flip」。もう1つは、第5世代移動通信(5G)に対応し、1億800万画素カメラを搭載する「Galaxy S20 Ultra 5G」だ。
5G用通信半導体がボトルネックになる時代
“AppleとQualcommの和解”から、5G用通信半導体に関わるさまざまな事情が明らかになってきた。結論を一言でいえば、“最先端の5G通信半導体(の特許)がボトルネックになる時代が到来した”ということになる。本稿では、その詳細を論じる。
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