コロナ禍でエンジニアたちが考えた「理想の働き方」:EE Times Japan/EDN Japan/MONOist読者調査(2/2 ページ)
COVID-19の影響で、国内外の展示会やカンファレンス、セミナーなどが軒並み開催中止か延期になる中、オンライン展示会への関心が高まっている。実際、オンラインで開催するイベントも増えていて、「VLSIシンポジウム2020」などの国際学会、「CEATEC 2020」「TECHNO-FRONTIER」などのイベントはオンラインで開催される予定になっている。
「CEATEC 2020」はオンラインで開催される予定だ
代替手段としてオンライン展示会が開催されたら参加したいかどうかを尋ねたところ、「はい」という回答が82.9%を占めた。
理由としては
- 開催地まで行かなくても済むため。時間の節約になる
- スケジューリングに自由がきく。自席で自由に参加できる
- オンラインなら複数イベントへの同時参加も可能で、効率的に情報収集ができる
- 勤め先が地方にあるので、オンライン展示会等をやってほしいと思っていた
- 展示会場より展示品などの機能・用途や使い方などが詳細に分かるのではと期待できるため
- 時間に関係なくじっくり見ることができ、個別質問もしやすい
など、時間とコストの節約、時間の融通が利く、といったオンラインならではのメリットを挙げる人が多かった。
一方で、オンラインだと「会場の雰囲気や実際に人と会う、といった臨場感に欠ける」「展示物を手に取って確認したい」「オンラインの情報量だけでは、つかみきれないものがある」といった声も寄せられた。
製造業でもテレワークへの移行が進む中、「理想の働き方」について尋ねたところ、さまざまな回答が寄せられた。一部を紹介したい。
画像はイメージです
【働く場所と時間】
- テレワーク併用で、毎日は出勤しない働き方
- 人のコミュニケーションを重視しながら、勤務地にとらわれない働き方
- 場所や形態を選択できる働き方
- 少人数リモートオフィス+在宅+時々出社を組み合わせる
- 半日仕事して、半日は休む
- 週休三日制
- 出勤は週1〜2日程度。設計やコーディングはテレワークの方が効率が良い
- 製造拠点の地方への移転・分散やテレワーク推進
- 設計や会議は出張なしで行ってもいいのでは
【効率化/新しい組織/ワークライフバランス】
- 無駄を省いた働き方
- 有効性がある内容でWeb会議を活用できること
- オンラインでの監視、結果確認やデータ抽出、レポート作成までテレワークで完結できる仕組みが構築された環境で働くこと
- AR/VRでコミュニケーションできる環境で働くこと
- 自動化できるところは自動化し、人は考える仕事をメインに
- ヒトの創造性を生かす業務に集中
- アメーバ的に必要に応じて必要なリソースを投入できる小さな組織で働くこと
- 社員の安全、健康、幸せを一番に考えてくれる会社で働きたいと、より強く思うようになった
- 適材適所で持てる力を有効に発揮し、向上させ合う働き方
- 組織にとらわれない、業務(プロジェクト)単位でのチーム労働
- 通勤時間を削減し、家族との関わりを、より重視した働き方
- 無駄な会議や業務を削減し、エッセンシャルな業務に絞りながら、社会を変えていこうという思いがある前向きな人材とともに働くこと
- 働く場所は問わないが、必要に応じて労働する、会社と個人の時間がミックスしたような働き方
- 働く場所、時間にとらわれず、仕事の成果で評価される
- きちっとした上司と仕事したい。全く無視する上司はたまりません
多くの回答が寄せられたが、「出社とテレワークを組み合わせる」「時間と場所を選ばない勤務スタイル」という声が圧倒的に多かった。テレワークのインフラ整備や、そもそもテレワークが難しい業種もあるが、コメントからは「ITを駆使した環境の下、人とのコミュニケーションも大事にしながら、より効率的に成果を出していける働き方がしたい」という思いが垣間見えるものとなった。
なお、MONOistで公開している結果には、「テレワークの現実」や「今、困っていること」についての回答もまとめられている。
- 半導体メーカーの働き方改革 〜半導体技術者の在宅勤務は可能か?
今回は、いつもとは毛色を変えて、“半導体メーカーの働き方改革”に目を向けてみたい。筆者がメーカー勤務だった時代と現在とでは、働き方にどのような違いがあるのだろうか。
- CEATEC 2020、オンライン開催に変更
CEATEC実施協議会は2020年5月25日、2020年10月20〜23日に開催予定の「CEATEC 2020」について、幕張メッセ(千葉市美浜区)での通常開催を中止し、オンライン開催とすることを決定した、と発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大防止のためで、「来場者、出展者ならびにCEATECに関わる全ての皆さまの安全を最優先に考慮した結果」としている。詳細は2020年6月以降に順次発表する予定としている。
- TECHNO-FRONTIER、9月にオンライン開催が決定
一般社団法人日本能率協会は2020年6月2日、メカトロニクス、エレクトロニクスに焦点を当てた専門技術展「TECHNO-FRONTIER(テクノフロンティア)」を、オンラインで開催すると発表した。会期は2020年9月8〜18日。同年6月18日と7月9日には「TECHNO-FRONTIER ウェビナー」の開催も予定している。
- 新型コロナで露呈した米国製造業の弱点
新型コロナウイルス(COVID-19)は、米国製造業の脆弱性を露呈してしまったと、専門家は指摘する。“手遅れ”になる前に対処するには、どんな方法があるのか。
- 電機大手8社決算、コロナの影響が大きく分かれる結果に
緊急事態宣言がまだ解除されていない中、電機大手各社は新型コロナウィルスの影響をどのようにとらえているのか。大手電機8社の決算発表時のコメントを分析しながら、現状と今後をどのように見据えるべきなのか、整理してみたいと思う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.