照明用途の半導体レーザー世界市場は、2020年見込みの5534億円に対し、2027年は1兆1104億円規模に達する見通しである。矢野経済研究所が予測した。
矢野経済研究所は2020年9月、照明用途の半導体レーザーについて世界市場を調査し、その結果を発表した。2020年見込みの5534億円に対し、2027年は1兆1104億円規模に達すると予測した。
今回の調査は、照明用途に用いられる端面発光あるいは面発光の可視光半導体レーザー(LD、VCSEL)製品を対象とした。レーザーポインターや墨出し器、車載ヘッドライト、プロジェクター、照明器具などに用いられている。調査は2020年5〜8月に行った。
レーザー照明の世界市場規模(メーカー出荷ベース)は、引き続き堅調に推移する見通しである。数量ベースでも、2020年の1029万ユニットに対し、2027年には2801万ユニットの出荷量を予測する。
用途としては、レーザーポインターや墨出し器、プロジェクターなどで、半導体レーザーの搭載率がさらに向上するという。ライトアップ用の投光器でも小型化や狭角配向が可能になるため、キセノンランプからの置換が進むとみている。
将来展望として、車載用ヘッドライトやヘッドアップディスプレイ(HUD)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、家庭用・業務用照明器具といった用途での需要拡大に期待している。
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