東芝情報システムは、早稲田大学の戸川望理工学術院教授と共同で、ハードウェアトロイ検出ツール「HTfinder」を開発、これを用いて回路を検証するサービスを始めた。このツールは、IC内部に隠された悪意のある回路(ハードウェアトロイ)を検出する機能を備えている。
東芝情報システムは2020年12月、早稲田大学の戸川望理工学術院教授と共同で、ハードウェアトロイ検出ツール「HTfinder」を開発、これを用いた回路検証サービスを開始すると発表した。このツールは、IC内部に隠された悪意のある回路(ハードウェアトロイ)を検出することができる。
ICを設計する際、ハードウェアトロイが意図的に組み込まれる可能性がある。これによって、ICチップが誤動作や故障、機密情報の流出などを引き起こす危険性があると指摘されている。特に、IC設計/製造の外部委託や、サードパーティー製IPを活用することが従来よりも増え、ハードウェアトロイが混入する可能性は一層高まっているという。これらを早期に検出しリスクを回避するなど、その対応策が課題となっていた。
東芝情報システムは今回、早稲田大学が開発した「ハードウェアトロイ検出手法」に基づいたHTfinderと呼ぶ検証ツールを開発。2020年10月から、このHTfinderを用いて回路検証サービスを始めた。顧客が設計した回路情報(ゲートネット)を預かり、検証した結果をレポートで提出する。半導体設計を東芝情報システムが受託した場合には、ハードウェアトロイの検証をオプションで行うこともできる。
検証した結果、回路内にハードウェアトロイが検出された場合、駆除方法の提案や駆除作業なども行うことにしている。
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