Gartnerが2021年4月に発表した調査によると、2020年の世界半導体売上高は4662億米ドルで、2019年に比べて10.4%増となった。
Gartnerが2021年4月に発表した調査によると、2020年の世界半導体売上高は4662億米ドルで、2019年に比べて10.4%増となった。
Gartnerのリサーチバイスプレジデントを務めるAndrew Norwood氏は「ハイパースケールやPC、モバイル機器に対する需要に後押しされて、メモリ、GPU、5G(第5世代移動通信)向けチップが半導体市場の成長をけん引した。一方で、自動車と産業機器では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により成長が鈍化した」と分析する。
2020年の半導体メーカー別売上高ランキングは、Intelが727億5900万米ドルで首位となった。シェアは15.6%だった。2位はSamsung Electronicsで577億2900万米ドル、シェアは12.4%。3位はSK hynixで258億5400万米ドル、4位はMicron Techologyの220億3700万米ドルとなった。日本企業としては、10位にキオクシアがランクイン。同社の2020年の売上高は103億7400万米ドルで、2019年の14位から順位を上げ、トップ10社に入った。
2020年 順位 |
2019年 順位 |
メーカー名 | 2020年 売上高 |
2020年 市場シェア |
2019年 売上高 |
成長率 (2019年比) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | Intel | 72,759 | 15.6% | 67,754 | 7.4% |
2 | 2 | Samsung Electronics | 57,729 | 12.4% | 52,389 | 10.2% |
3 | 3 | SK hynix | 25,854 | 5.5% | 22,297 | 16.0% |
4 | 4 | Micron Technology | 22,037 | 4.7% | 20,254 | 8.8% |
5 | 6 | Qualcomm | 17,632 | 3.8% | 13,613 | 29.5% |
6 | 5 | Broadcom | 15,754 | 3.4% | 15,322 | 2.8% |
7 | 7 | Texas Instruments | 13,619 | 2.9% | 13,364 | 1.9% |
8 | 13 | MediaTek | 10,988 | 2.4% | 7,958 | 38.1% |
9 | 16 | NVIDIA | 10,643 | 2.3% | 7,331 | 45.2% |
10 | 14 | キオクシア | 10,374 | 2.2% | 7,827 | 32.5% |
― | ― | その他 | 208,848 | 44.8% | 194,228 | 7.5% |
合計 | 466,237 | 100.0% | 422,337 | 10.4% | ||
出典:Gartner(2021年4月) |
2020年は特にメモリが好調だった。Gartnerによれば、2020年の半導体売上高のうちメモリは26.7%を占めており、2019年に比べて売上高は13.5%増を記録した。Norwood氏は「メモリは、2020年のキートレンドとなったリモートワークやリモート学習の増加の恩恵を受けた。これにより、ハイパースケールデータセンターではサーバ構築が加速したからだ」とコメントしている。
メモリでは、NAND型フラッシュメモリの売上高が、2020年前半の不足を受けて前年比で25.2%増となった。「2021年は、NANDフラッシュとDRAMの両方が不足し、それによって価格が上昇してメモリ売上高は2020年比で25%増加すると予測される。これにより、2021年の半導体売上高ランキングでは、Samsung ElectronicsがIntelを抜いて首位に立つ可能性もある」(Norwood氏)
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