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SABIC、PIフィルム向け高純度BPADAパウダー発表曲面ディスプレイなどの加工性向上

SABICは、曲面ディスプレイなどに用いられるポリイミド(PI)フィルム向けの高純度BPADA(ビスフェノールA型酸二無水物)パウダー「SD1100P」を発表した。

» 2021年05月13日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

優れた誘電性能や金属への高い接着性を実現

 SABICは2021年5月、曲面ディスプレイなどに用いられるポリイミド(PI)フィルム向けの高純度BPADA(ビスフェノールA型酸二無水物)パウダー「SD1100P」を発表した。

 SD1100Pは粉末状の4,4'BPADAで、熱的特性や機械的特性に優れたPIフィルムの製造に適しているという。同様の基板材料であるオキシジフタル酸無水物(ODPA)に比べて、吸水率が低く、誘電性能や金属への接着性に優れるという特長を持つ。金属への接着性が向上することで、実装基板の信頼性が高まることに加え、より薄くより低粗度な銅箔を用いることも可能になるという。

SD1100Pを用いたPIフィルムの応用例 (クリックで拡大) 出典:SABIC

 SD1100Pは、PIフィルムにおける着色性が低い。このため、透明ガラスディスプレイからの代替が可能である。さらに、熱ラミネート工程における金属への接着性や加工性に優れているため、PI製造ラインにおける生産性向上が期待できるという。

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