ミネベアミツミは2021年6月30日、子会社のミツミ電機を通じてオムロン野洲事業所内の半導体/MEMS工場および、MEMS製品開発機能を譲り受けることでオムロンと合意し契約を締結したと発表した。
ミネベアミツミは2021年6月30日、子会社のミツミ電機を通じてオムロン野洲事業所内の半導体/MEMS工場および、MEMS製品開発機能を譲り受けることでオムロンと合意し契約を締結したと発表した。事業譲受は2021年10月1日付で実施する予定。
ミネベアミツミが取得する半導体・MEMS工場は8インチウエハー対応設備を備え、現在は主にMEMS製品の生産を実施している。ただ、同ラインではアナログICの生産が可能であり、ミネベアミツミでは工場取得後、増産投資を実施し、アナログICの生産を実施する計画。増産投資として、まず100億円超を投じて、8インチウエハー換算で月産約2万枚の生産体制の構築を目指す。さらに「工場にはさらなる拡張余地があるため、需要などに応じて、能力を拡大していく。これにより、ミネベアミツミグループ半導体前工程の中核工場を作り上げ、アナログ半導体の国内供給体制の強化にも貢献していく」(ミネベアミツミ)としている。
MEMS製品の生産、開発事業についても「(取得するオムロンの同事業は)幅広いMEMS製品の設計技術と周辺技術を有していて、これら技術とミネベアミツミのMEMSセンサー製品技術の融合により、新製品開発によるラインアップ増強、既存製品の高性能化、機能追加などのシナジーも期待できる。特に血圧計用の圧力センサーは双方が強みを持つ分野であり、新しいニッチトップ製品として競争力を高めていく」としている。
ミネベアミツミのアナログ半導体事業は、ミツミ電機の他2020年4月に買収したエイブリックで展開。アナログ半導体事業売上高目標として現状の600億円規模を数年以内に1000億円規模に引き上げるとともに、今後10年以内にM&Aなどの施策を通じて2000億円規模に引き上げる目標を掲げている。
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