フランスの市場調査会社Yole Développementは6月10日(現地時間)、2018年の世界市場におけるMEMSメーカー、トップ30社のランキングを発表した。1位はBroadcom、2位はRobert Bosch(以下、Bosch)と前年同様の順位となっている。Yole Développementによると、2018年のMEMSメーカーのトップ30社の総売上高は103億米ドル以上(前年比成長率は約5%)だったといい、「2018年のMEMS市場全体の売上高116億米ドルの90%を、この30社が占めている」としている。
フランスの市場調査会社Yole Développementは6月10日(現地時間)、2018年の世界市場におけるMEMSメーカー、トップ30社のランキングを発表した。1位はBroadcom、2位はRobert Bosch(以下、Bosch)と前年同様の順位となっている。
Yole Développementによると、2018年のMEMSメーカーのトップ30社の総売上高は103億米ドル以上(前年比成長率は約5%)だったといい、「2018年のMEMS市場全体の売上高116億米ドルの90%を、この30社が占めている」としている。
Broadcomの2018年の売上高は15億1000万米ドルで、2017年に引き続きトップの座に就いた。Yole Développementは、「2018年に携帯電話の販売が減速しても、増えつつあるフィルターとフロントエンドモジュールの価値の高まりとの連動に伴って、RF(高周波)駆動の成長が続いた」とその要因としてRF MEMSの需要の増加を挙げ、今後も「5G(第5世代移動通信)の導入が、RF MEMSの需要増加をさらに推進させる」と分析している。
2位のBoschは、2018年の売上高は14億500万米ドルで、前年から1億米ドル以上の増収となった。Yole Développementの技術/市場アナリスト、Dimitrios Damianos氏は「全ての新車が平均5つのBosch社製MEMSを搭載し、世界のスマートフォンの半数がBosch社製MEMSを少なくとも1つは使用している」と説明している。
同社は、「2018年は総じて半導体業界にとってこれまでで最高の年となったが、2018年の成長率は15%で、前年の約21%より低かった。これは、2018年の第4四半期中にスマートフォンと自動車の販売高が減少したことによって、最終製品やMEMSの在庫積み増しが起こったことが関係しているだろう」と分析。「2019年第1〜2四半期には、こうした在庫の積み増しは解消されていき、同年後半には緩やかなMEMSの成長が続くだろう」としている。
このほか、ランクインした企業に関して、下記のように説明している。
また、トップ30にランクインした日本企業は、TDK(9位)、パナソニック(10位)、デンソー(14位)、キヤノン(16位)、旭化成マイクロエレクトロニクス(17位)、村田製作所(18位)、アルプスアルパイン(旧アルプス電気。21位)、エプソン(27位)、オムロン(29位)、ソニー(30位)の計10社だった。
この調査発表は、Yole Développementが毎年行っているもの。同社の光通信、感知、ディスプレイチームは20年以上にわたりMEMS業界を観察し、毎年、MEMS市場やその技術革新、市場勢力図などに焦点を当てた包括的な技術、市場分析を行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.