エリクソン・ジャパンは2021年7月13日に記者説明会を開催し、同年6月に発行した、世界の移動通信市場のトレンドに関する最新調査報告書「エリクソンモビリティレポート」最新版の概要について説明した。
エリクソン・ジャパンは2021年7月13日に記者説明会を開催し、同年6月に発行した、世界の移動通信市場のトレンドに関する最新調査報告書「エリクソンモビリティレポート」最新版の概要について説明した。
同レポートによると、5G(第5世代移動通信)は現状、商用ネットワークが世界で169(2021年6月時点)あり、世界の人口カバレッジは25%(2021年4月時点)にまで拡大しているという。また、韓国では2021年3月時点で、5Gによる月間データ利用量は26ギガバイト(GB)で、全トラフィックにおける5Gの割合は50%を占める状況になっている。
5G対応デバイスによる5G加入契約数は、2021年第1四半期中に7000万件増加し、約2億9000万件に到達。2021年末までに5億8000万件近くにまで拡大。2022年にも10億件に到達する見込みだといい、エリクソン・ジャパンのCTO(最高技術責任者)を務める藤岡雅宣氏は、「4Gより2年ほどペースが早い」と説明した。
この要因としては、既に300機種以上の5Gスマートフォンがリリースされるなど複数のベンダーがタイムリーに対応デバイスを準備し、価格も下がってきたことが大きいとしたほか、NSA(Non Stand Alone)方式による迅速なエリア拡大や、固定無線アクセス(FWA)サービスの増加などを挙げている。同社の予測では、2026年には世界の全モバイル加入契約の約40%となる35億件にまで伸びる見込みという。
世界の総モバイルデータトラフィック(FWAを含める)は、2020年末時点で58エクサバイト(EB)だったが、2026年には300EBを超えることが予測されている。
そのけん引役であるスマホ1台当たりの世界の月間平均使用量は現在10GBを超えているが、2026年末までには35GBに達する見込みだ。地域別では北米が48GB、西欧が47GBなど、「需要が大きい地域では伸びが激しい」(藤原氏)。これらの地域では、スマホに精通した消費者ベースと豊富な動画アプリケーションが大型データプランと組み合わされることで、トラフィック量が短期的に大幅に増加するうえ、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用した没入感のある消費者サービス導入などで、長期的にもより一層の高い伸びをみせる、と予測している。
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