トーキン、車載対応のスーパーキャパシターを発売:「FMDタイプ」と「FU0Hシリーズ」
トーキンは、車載グレードのスーパーキャパシター(電気二重層キャパシター)として、「FMシリーズFMDタイプ」と「FU0Hシリーズ」の販売を2021年9月から始めた。
トーキンは2021年9月から、車載グレードのスーパーキャパシター(電気二重層キャパシター)として、「FMシリーズFMDタイプ」と「FU0Hシリーズ」の販売を始めた。
モールドケース採用のFMシリーズFMDタイプと、缶ケース採用のFU0Hシリーズは、独自の水溶液系電解液を用いることで、高い信頼性と安全性を実現。例えば、高温負荷に対してFMDタイプは、85℃において最大使用電圧5.5Vで1000時間、FU0Hシリーズは、同様に最大使用電圧5.5Vで4000時間を達成した。
左はFMシリーズFMDタイプ「FMD0H334ZF」、右はFU0Hシリーズ「FU0H105ZF」 出典:トーキン
耐湿負荷に対しても、85℃85%RHにおいて最大使用電圧5.5Vで1000時間を実現している。この値は5.5Vの高圧電気二重層キャパシターとして業界初だという。なお、使用できる温度範囲は−40〜85℃と広い。生産は、IATF16949認証工場のTOKIN Electronics(Thailand)で行う。
FMシリーズFMDタイプ「FMD0H334ZF」の主な仕様は、最大使用電圧が5.5V、静電容量は0.33F、ESR(等価直列抵抗)は25Ω、電流(30分値)は0.5mA。FU0Hシリーズ「FU0H105ZF」は、最大使用電圧が5.5V、静電容量は1.0F、ESRは10Ω、電流(30分値)は1.5mAである。
新製品は、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転などを構成する車載システムをはじめ、産業機器、医療機器などの電源バックアップ用途に向ける。
- 車載向けポリマータンタルコンデンサーを発売
トーキンは、車載グレードのチップ型ポリマータンタルコンデンサー「PS/Uシリーズ」を開発、2021年9月より販売を始める。
- 村田製作所、9月1日から武生事業所の操業再開
村田製作所は2021年8月31日、従業員らの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の集団感染を受けて操業停止していた福井県村田製作所の主力拠点、武生事業所(福井県越前市)について、9月1日から操業を再開すると発表した。同事業所は同社主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)生産拠点の1つだが、操業停止の影響については、「在庫の出荷などで影響は最小限にとどめた」としている。
- 2012サイズで150℃保証の車載用インダクターを開発
TDKは2021年8月、従来品より実装面積を22%削減できる小型化を実現した車載電源回路用インダクター「TFM201210ALMAシリーズ」を開発したと発表した。同社は、「2012サイズで150℃に対応した金属パワーインダクターは『業界トップレベル』だ」としている。
- 大電力対応ワイヤレス充電用シート型コイルを開発
大日本印刷(DNP)は、電動車や無人搬送車(AGV)向けに、11.1kWクラスの大電力伝送に対応しつつ、薄型軽量でコスト低減を可能にした「ワイヤレス充電用シート型コイル」を開発した。
- ENEOS、低誘電液晶ポリマーパウダーを開発
ENEOSは、次世代の高速通信に対応する低誘電LCP(液晶ポリマー)パウダー「XYDAR LF-31P」を開発、販売を始めた。
- ADAS向け大電流、低インダクタンスのフェライトコイル
TDKは2021年7月20日、独自開発したフェライト材料によって従来比1.5倍の大電流対応を実現した車載電源回路用フェライトコイル「HPL505032F1シリーズ」を開発したと発表した。独自の構造設計で低EMIを実現したうえ、「オープンショートのリスクゼロ」の高信頼性も備え、レベル4〜5のADAS向けを中心に展開していく。
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