ミラクシア エッジテクノロジーは「EdgeTech+ 2025」に出展し、マイコンの生産終了(EOL)による置き換えに対応した要件定義の代行サービスを紹介した。プロジェクトリーダークラスの技術者が2カ月ほどかけて担う工程を2週間で代行するというもので、顧客が既存のソースコードのみ用意すればよい。
ミラクシア エッジテクノロジー(以下、ミラクシア)は「EdgeTech+ 2025」(2025年11月19〜21日、パシフィコ横浜)に出展し、マイコンの生産終了(EOL)による置き換えに対応した要件定義の代行サービスを紹介した。同サービスは2026年1月下旬から提供を開始する。
2000年ごろのマイコンメーカー再編から約20年がたち、近年マイコンのEOLは増加傾向にある。EOLが発生するとそのマイコンを製品に使っている企業では置き換えが必要になるが、新しいマイコンの検討やソフトウェア移行にはかなりの工数を要する。
中でも、既存ソースコードの読み解きと代替設計に向けた要件の整理を担う上流工程である要件定義は特に難所とされる。マイコンがEOLになる製品は約20〜30年前のものが多く、当時を知る技術者はほぼ不在であるほか、現在とは設計思想が異なっていて、コメントなどが残されていない場合も多いからだ。そのため、この工程にはプロジェクトリーダークラスの技術者が2カ月ほどかけて対応する場合が多い。それによってその技術者が率いるはずだった新製品の開発などがストップしてしまうことが課題となっていた。
ミラクシアのサービスは、この要件定義を代行するというものだ。顧客が既存のソースコードを用意すると、ミラクシアは「マイコン置き換え開発計画書」「マイコン書き換え資源割当設計書」「マイコン推奨品種提案書」の3種類のドキュメントを2週間以内に納品する。
ミラクシアはもともとパナソニック製品の半導体設計/開発を担う松下システムテクノとして、1997年に創業した企業だ。ハードウェア/ソフトウェアの開発ノウハウの蓄積があることから、現在は車載/産業機器の組込みシステムの受託開発などを行っている。このサービスは、そうした知見を生かすものだ。さらにAIも活用し、短期間での納品を実現しているという。
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