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京セミ、高出力の光給電コンバーターを開発最大光入力の定格値は従来比3倍

京都セミコンダクターは2021年9月、レーザー給電に向けて、光入力に対する出力を従来の1.3倍に高めた光給電コンバーター「KPC8H-FC」を開発し、サンプル出荷を始めた。最大光入力値も従来品の3倍とした。

» 2021年09月15日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

遠隔地の設備機器や電磁界アンテナへのレーザー給電向け

 京都セミコンダクターは2021年9月、レーザー給電に向けて、光入力に対する出力を従来の1.3倍に高めた光給電コンバーター「KPC8H-FC」を開発し、サンプル出荷を始めた。最大光入力値も従来品の3倍にした。

KPC8H-FCの外観

 光ファイバーケーブルを介したレーザー給電は、メタル電線を用いた電力伝送に比べて損失が少なく、電磁ノイズの影響を受けない、などの特長がある。このため、遠隔地にある設備機器や航空機器内の設備機器などへの送電用途に利用されているという。

 同社は2011年から光給電コンバーター「KPC8-T」の供給を行ってきた。KPC8H-FCは、顧客からの要求に基づき、出力と形状を改善した製品である。具体的には、光入力に対する出力が従来製品に比べ1.3倍も向上したという。また、放熱性を高めたことで、最大光入力の定格値は600mWとなり、従来品(200mW)の3倍になった。

 パッケージは、FCレセプタクル一体型モジュールとした。このため、機器類の操作パネルに、直接取り付け(パネルマウント)が可能となった。従来品の光ファイバー一体型ピグテイルモジュールに比べ実装スペースを削減できるため、機器の小型化を可能にした。

 KPC8H-FCの主な仕様は、検出波長が1300〜1600nm、最大出力は3.1V-48mA、動作温度範囲は−40〜70℃である。遠隔地の設備機器や電磁界アンテナなどへの給電用途に向ける。

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