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» 2021年10月05日 10時30分 公開

誤り耐性量子コンピュータの研究開発体制を強化大阪大と富士通、共同研究部門新設

大阪大学と富士通は、大阪大学の「量子情報・量子生命研究センター(QIQB)」内に、両者の共同研究部門として「富士通量子コンピューティング共同研究部門」を設置した。誤り耐性量子コンピュータの実現に向けて、研究開発体制を強化するのが狙い。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

研究成果を研究機関や企業と共有し、早期実用化目指す

 大阪大学と富士通は2021年10月、大阪大学の「量子情報・量子生命研究センター(QIQB)」内に、両者の共同研究部門として「富士通量子コンピューティング共同研究部門」を設置したと発表した。誤り耐性量子コンピュータの実現に向けて、研究開発体制を強化するのが狙い。

 大阪大学は、量子情報と量子生命の研究拠点として「QIQB(Center for Quantum Information and Quantum Biology)」を2020年3月に設立した。QIQBは、科学技術振興機構(JST)が定める「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の量子技術分野で、量子ソフトウェア研究拠点に採択された。

 QIQBは、量子コンピューティングや量子情報融合、量子情報デバイス、量子通信・セキュリティ、量子計測・センシング、量子生命科学など幅広い分野の研究に取り組んでおり、学際融合研究も積極的に展開している。

 富士通は、2020年より国内外の研究機関と連携し、量子コンピューティングの研究開発に取り組んできた。また、量子インスパイアード技術を応用して、組合せ最適化問題を高速に解く「デジタルアニーラ」は、創薬や物流などの顧客に提供している。

 両社は、2020年10月より量子誤り訂正に関する共同研究を始めた。今回、富士通量子コンピューティング共同研究部門を新設することで、研究開発体制を一段と強化する。設置期間は2021年10月1日から2024年3月31日までの予定である。

 研究テーマは、「誤り耐性量子コンピュータを実現するための量子ソフトウェア開発」。具体的には、大阪大学は蓄積してきた量子誤り訂正技術の知見を活用し、数千量子ビット規模の量子コンピュータにおける量子誤り訂正の性能評価技術の研究開発を行う。富士通は蓄積してきたコンピューティング技術の知見を活用し、数千量子ビット規模の量子コンピュータにおける量子誤り訂正を行うアルゴリズムを構築する。

 その上で両社は、論理量子ビットを用いた量子計算に必要となるソフトウェアの研究開発および、仮想マシン環境を用いたソフトウェアの動作検証などを行う予定だ。

 今回の研究成果については、さまざまな研究機関や企業と共有し、誤り耐性量子コンピュータの早期実用化を目指す。量子技術分野の人材育成にも、産学一体となって取り組む考えである。

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