画像鮮明化+エッジ推論で異常検知を簡単に : ET&IoT 2021
LeapMindは「ET&IoT 2021」(2021年11月17〜19日、パシフィコ横浜)のジーニックのブースにて、超低消費電力のAI(人工知能)推論アクセラレーターIP(Intellectual Property)「Efficiera」のデモを展示した。
LeapMindは「ET&IoT 2021」(2021年11月17〜19日、パシフィコ横浜)のジーニックのブースにて、超低消費電力のAI(人工知能)推論アクセラレーターIP(Intellectual Property)「Efficiera」のデモを展示した。
ジーニックはシステムの受託開発を手掛ける企業で、画像を鮮明化するIP「ForteVision」などの技術も所有する。今回、両社が展示したデモは、ジーニックが開発したFPGAボードに、EfficieraやForteVisionを実装し、鮮明化した画像を基に異常検知をリアルタイムで行うというもの。
今回のデモに使用したジーニックのFPGAボードの構成。FPGAはXilinxの「Zynq UltraScale+」を用いている。ソフトウェアの処理は左側のArm CPUで行っている[クリックで拡大] 出所:ジーニック
左=デモ全体の構成。FPGAボードと制御用PC、モニターで構成されている。FPGAボードに外部から映像を入力し、LANケーブルで接続されたPCで処理のコマンドを実行。その結果をモニターに表示している/右=ジーニックが開発したFPGAボード[クリックで拡大]
鮮明化した画像が左で、異常(今回の場合はひび割れ)検知後の画像が右。ひび割れの部分がしっかり検知されている(=赤くなっている)ことが分かる[クリックで拡大]
LeapMindのEfficieraは、機械学習のモデルを軽量化する「極小量子化」技術に基づくアクセラレーターIPで、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)の推論演算処理に特化している。2021年11月30日、「Efficiera バージョン2」が発表された。2020年10月にリリースされたバージョン1に比べ、ハードウェアの性能を大幅に向上し、今回のデモのようなFPGA以外に、ASIC/ASSPに実装できるよう最適化している。
LeapMindは、Efficieraの主要アプリケーションとして物体検知、ノイズ除去、異常検知を挙げている。特に異常検知では、工場の生産ラインでの導入を狙う。
ジーニックのForteVisionは、逆光や低照度の画像などを鮮明化するIP。セキュリティや、雪上でのパトロールといった用途に向ける。霧が発生した画像を鮮明化したいなど、“見える度”を特に重視する用途に向けては「FogFINE」というIPもある。
デアゴスティーニでラズパイ使ったIoT、エッジAIも!?
「週刊○○」と題したさまざまなテーマのパートワーク(分冊百科)を提供することで知られるデアゴスティーニ・ジャパンが2020年3月から、Raspberry Piを使ったIoT(モノのインターネット)講座「本気で学ぶIoT」を開始する。毎月届く各種デバイスとオンラインテキストで学習することで、最終的にはエッジAIの活用まで習得できるカリキュラムが組まれているという。
超低消費電力のエッジAI、ASICで100TOPS/Wの実現も
エッジでのディープラーニング技術(エッジAI技術)を手掛けるLeapMindは2021年9月30日、超低消費電力のAI(人工知能)推論アクセラレーターIP(Intellectual Property)「Efficiera(エフィシエラ)バージョン2(Efficiera v2)」のβ版をリリースした。正式版は同年11月末に提供を開始する。
「電池でエッジAI」を手軽に実現、ADI
Analog Devices(Maxim Integrated Products)は近年、エッジAI(人工知能)にも力を入れている。それを象徴するのが2021年7月に発表した、エッジAI向けの小型カメラキューブのレファレンスデザイン「MAXREFDES178#」だ。顔認識やキーワード認識などを、コイン電池で実行できるほど低消費電力なのが特長である。
車載エッジAI新興企業のBlaize、7100万米ドルの資金調達
米国のスタートアップ企業であるBlaize(旧ThinCI)は、7100万米ドルのシリーズD資金調達ラウンドを終了した。同ラウンドは、今回新に参加した投資家のFranklin Templeton氏と以前から同社に投資していたシンガポールの政府系投資会社Temasekが主導し、デンソーなどの既存および新規投資家や企業が参加した。
ママさんたちが奮闘! 小学生のための“手作り”ラズパイ教室
「今度はScratchGPIOで7セグメントLEDを光らせましょう」「は〜い!」――2019年9月、浜田山小学校(東京都杉並区) の理科室では放課後、児童と”お母さん講師”との、こんなやりとりが響いていた。開催されていたのは、小型コンピュータ「Raspberry Pi」を使ったプログラミング教室「パイ・テック・クラブ」だ。MIT(マサチューセッツ工科大学)出身の保護者と”ママ友”たちが4年前に創設した後、IEEEフェローの専門家による支援のもと、児童の母親たちが自ら講師となって活動しているという。
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