Ambarellaが、自動運転車用ドメインコントローラーの新しいSoC(System on Chip)製品ファミリー「CV3」シリーズを発表した。これにより同社は、引き続き自動運転車のドメインコントローラーをターゲットとしていく方向性を示したといえる。CV3は、最大20ストリームのイメージデータを一度に処理することが可能だという。
Ambarellaが、自動運転車用ドメインコントローラーの新しいSoC(System on Chip)製品ファミリー「CV3」シリーズを発表した。これにより同社は、引き続き自動運転車のドメインコントローラーをターゲットとしていく方向性を示したといえる。CV3は、最大20ストリームのイメージデータを一度に処理することが可能だという。また、Ambarellaがレベル2+〜レベル4対応の自動運転車の知覚やマルチセンサーフュージョン、パスプランニングなどに向けて開発した、第3世代のAIエンジン「CVflow」IP(Intellectual Property)をベースとしている。
自動車アーキテクチャは、これまで機能ごとに1つの電子制御ユニット(ECU)を備えていたが、より大規模なゾーン別の集中型ドメインコントローラーへの移行が進み、ますます多くの自動車機能が計算集約型のAI(人工知能)処理に依存するようになってきたことから、現在、車載プロセッサが急激な成長を遂げている。Ambarellaによれば、同社のCV3ファミリーのフラグシップSoCに搭載されているAIアクセラレーターは、500eTOPS(equivalent TOPS:同じAI処理タスクの実行に必要とされるGPU性能を表すAmbarellaの評価基準)の性能を実現する。また、ビジョンプロセッサや、Armコア16個、GPUなどの各種ハードウェアも備えるという。
CV3は、複数のロングレンジのルーフカメラや、サラウンドビュー、ショートレンジカメラ、複数のレーダーセンサーなどからの情報と、ドライバーモニタリングなどのさまざまなビジョンプロセッシング向けの処理とを接続/結合することが可能だ。
AmbarellaのCTO(最高技術責任者)を務めるLes Kohn氏は、米国EE Timesのインタビューに応じ、「われわれの設計哲学は、『アルゴリズムファースト』だ。最新世代ネットワークの開発において当社の初期プラットフォームで使用された、数百件に及ぶオープンソースネットワークや社内ネットワーク、顧客のアルゴリズムなどについて調査を行った」と述べる。
Kohn氏は、「われわれは、あらゆる種類のアーキテクチャ全体において数百個規模のネットワークを調査した。そうすることで、アーキテクチャが、こうしたさまざまな種類のネットワークに対応しながら高効率に稼働できるだけの十分な柔軟性を備えているか確認した。もちろん、柔軟性と効率性のトレードオフについて課題はあるが、重要なのは、これらのネットワークがどのように機能するのかを実際に詳しく調査することではないだろうか」と述べた。
Kohn氏によると、顧客のアルゴリズムは全体的に、同じエンジンでアクセラレーションを実行することができるという十分な類似点があったという。
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