三菱電機は、熱抵抗とノイズを低減した、定格電圧600Vのパワー半導体モジュール「SLIMDIP-X」を開発、販売を始めた。家庭用エアコンや洗濯機、冷蔵庫など家電製品用インバーターシステムの用途に向ける。
三菱電機は2022年2月、熱抵抗とノイズを低減した、定格電圧600Vのパワー半導体モジュール「SLIMDIP-X」を開発、販売を始めた。家庭用エアコンや洗濯機、冷蔵庫など家電製品用インバーターシステムの用途に向ける。
SLIMDIP-Xは、三相インバーターを構成するRC-IGBT(Reverse Conducting-IGBT)や高耐圧IC,制限抵抗付きBSD(ブートストラップダイオード)などを1パッケージに集積している。特に、放熱性を改善した絶縁シートを採用したことで、チップ接合部とケース間の熱抵抗を従来製品(SLIMDIP-L)に比べ、約35%も低減した。定格電流は20Aである。これにより、インバーターシステムの放熱設計を簡素化できるという。
また、RC-IGBTの低ノイズ化技術により、基板上のノイズ対策部品を削減することができ、インバーターシステムの小型化とコストダウンを可能にした。パッケージは外形寸法が18.8×32.8×3.6mmで、ピン配置も含め、「SLIMDIP」シリーズとして互換性を維持している。この他、短絡保護機能や制御電源電圧低下保護機能、過熱保護機能、アナログ温度出力機能などを備えた。サンプル価格は1000円。
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