ハートランド・データは「第11回 IoT & 5Gソリューション展【春】」(2022年4月6〜8日、東京ビッグサイト)で、非接触で生体検出や物体検知を行える60GHz帯ミリ波レーダーモジュールを展示した。
ハートランド・データは「第11回 IoT & 5Gソリューション展【春】」(2022年4月6〜8日、東京ビッグサイト)で、非接触で生体検出や物体検知を行える60GHz帯ミリ波レーダーモジュールを展示した。
60GHzレーダーが日本で解禁されたのは2020年1月のことだ。ハートランド・データは「現在は24GHzレーダーが使われているが、60GHzレーダーを使えば、より精密な生体信号を取得でき、これまでよりも性能の高い検知/検出システムを実現できるようになる」と説明する。
ハートランド・データが展示した60GHzレーダーモジュールは、見守り用バイタルセンサーモジュール「MOD611」と、汎用レーダーモジュール「HRS-R8A」の2種類で、いずれも韓国メーカー製だ。日本ではハートランド・データが販売代理店となる。
MOD611は、病院や介護施設などのベッドでの1対1の見守り(モジュール1個につき1人の見守り)に特化した機器で、検出距離は0.2〜2.5m。脈拍、呼吸検出の他、ベッドからの転落なども検出できる。ハートランド・データは福島医科大学と協力し、病院内でMOD611の実証実験を行っているさなかだ。
汎用レーダーモジュールのHRS-R8Aは、基本的に機器に組み込んで使う。脈拍や呼吸、動体検出に加え、速度計測や距離計測も可能だ。検出距離は、バイタルであれば最大5m程度、速度計測であれば最大20mほどである。1個で複数人のバイタルや動きなどを検知できる。
「レーダーによる非接触の検出は、浴室やトイレなどプライバシーの配慮が求められる場所や、映像でのモニタリングが難しい、機密性の高い施設などで活用できることがメリットだ。HRS-R8Aならば複数人の検出に対応しているので、さまざまな用途に使えるのではないか」(同社)
栃木県足利市に本社を置くハートランド・データは、ソフトウェアの受託開発やIoT(モノのインターネット)モジュールの開発、エンジニア向けテストツールの開発などを手掛ける。60GHzレーダーモジュールの販売についても、顧客の要望に合わせてデータ分析用ソリューションなどと併せて提供することが可能だ。
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