AMDは、没入型デジタルコックピットの開発に向けて、ECARXと戦略的提携を行った。両社は次世代型電気自動車(EV)に向けた車載コンピューティングプラットフォームを開発し、2023年後半にも量産を始める予定だ。
AMDは2022年8月、没入型デジタルコックピットの開発に向けて、ECARXと戦略的提携を行うと発表した。両社は次世代型電気自動車(EV)に向けた車載コンピューティングプラットフォームを開発し、2023年後半にも量産を始める予定だ。
両社が実現を目指す没入型デジタルコックピットは、運転者情報モードやヘッドアップディスプレイ、リアシートエンターテインメント、マルチディスプレイ、マルチゾーン音声認識、ハイエンドゲーミング、フル3Dのユーザー体験などを可能にするシステムである。
具体的には、ECARXがこれまで開発、蓄積してきた自動車向けデジタルコックピットに関する技術と、AMD製のプロセッサ「Ryzen Embedded V2000シリーズ」および、GPU「Radeon RX 6000シリーズ」を組み合わせた、車載向けプラットフォームの開発を行うことになっている。
V2000シリーズは、x86アーキテクチャの「Zen2」コアを最大8コア、「Radeon」グラフィックスコアを最大7コア搭載することができ、最大4台の独立した4Kディスプレイを同時に駆動することが可能となる。前世代のプロセッサと比べ、ワット当たりのマルチスレッド性能は最大2倍に、シングルスレッドのCPU性能は最大30%、グラフィック性能は最大40%も、それぞれ向上したという。
RX 6000シリーズは、RDNA 2グラフィックスアーキテクチャをベースにしたGPU。前世代アーキテクチャと比べ、一部のタイトルで性能は最大2倍に、ワット当たりの性能は最大50%も向上しているという。
一方、ECARXがこれまで提供してきたインフォテインメントヘッドユニット(IHU)やデジタルコックピットなどの製品群は、過去3年間で320万台以上の自動車に搭載されてきたという。AMDとの連携により、より高度な機能を実現していく計画である。
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