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アナログ半導体需要「非常に大きい」、好決算のミネベアミツミ2Qは過去最高売り上げを更新(2/3 ページ)

» 2022年11月04日 17時17分 公開
[永山準EE Times Japan]

通期売上高、利益を上方修正

 同社は今回、2022年度通期業績予想について、売上高を前回予想(2022年8月時点)から500億円増の1兆2500億円、営業利益を同130億円増の1150億円、純利益を同90億円増の850億円にそれぞれ上方修正した。売上高では、ミツミ事業、機械加工品、ユーシン事業の各セグメントで上方修正した一方、電子機器事業で下方修正している。営業利益については本部ビルの売却益130億円を加算した。為替の想定レートも1米ドル=140円に見直しをしているが、「世界経済の減速などの不透明感が高いことなどから、不動産売却益を除いた見通しは据え置きとした」としている。

左=2022年度通期業績予想/右=2022年度通期のセグメント別業績予想[クリックで拡大] 出所:ミネベアミツミ

オーガニック成長を加速、「クロステック事業本部」始動

 ミネベアミツミの会長兼社長を務める貝沼由久氏は、同社の事業概要および経営戦略を説明した。

 まず貝沼氏は、本多通信工業の経営統合によって取得した、同社子会社で280人超のソフトウェアエンジニアを有するシステムインテグレーター、HTKエンジニアリング(ミネベア ソフトウェアソリューションズに改名)を中心とした組織「クロステック事業本部」を設立したことを明かした。

クロステック事業本部設立について[クリックで拡大] 出所:ミネベアミツミ

 同事業本部は、同社が有するさまざまな要素技術を横断的に連携させ、新たな開発を加速するもので、貝沼氏は「これまで何度も、われわれの向かう方向は『エレクトロメカニクスソリューションズ』だといってきたが、やっとその土台がきれいに完成した」と言及。「ミネベア ソフトウェアソリューションズが同事業部の中心となり、いろいろなソフトウェアのバックアップ体制を作る。これによって、今後のわれわれのオーガニックの強み、世界で唯一の事業ポートフォリオを作れたと確信している」と語っていた。

HDD向けモーター、23年から回復見込む

 電子機器セグメントの状況については、2020年度から2024年度の年平均成長率(CAGR)が14.3%とモーターを中心とした着実な成長を見込む。足元ではHDD市場の減速の影響があるものの、第4四半期には底を打つと予想。「デジタル化はこれからもどんどん進んでいくのであまり心配はしていない。われわれはハイエンド系しか扱っておらず、2023年から徐々に回復するということはまず間違いないと思っている」と述べていた。

電子機器セグメントの状況[クリックで拡大] 出所:ミネベアミツミ

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