モノづくりの楽しさが伝わってくる、面白い製品に出会いました。
この記事は、2023年1月19日に発行した「モノづくり総合版 メールマガジン」に掲載されたコラムの転載です。
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EE Times Japan/EDN Japan担当の記者として日々を過ごす筆者。普段の取材ではコンポ―トネントレベルの製品を対象にすることが大半で、それらの特長を生かした製品を実際に目にする機会はそれほど多くありません。ターゲット用途の説明を聞き、「こんな感じだろうなぁ」「こんな可能性もあるのだろうなぁ」といろいろと頭の中でイメージを膨らませるのですが、やはり想像には限界があるのです。そのため、そうした活用例を実際に目にすることができる展示会は貴重な機会となっています。
特に身近な民生品への活用例は、分かりやすい驚きを得られることが多く、会場で出会えることをいつも楽しみにしています。直近で訪れた欧州最大規模のエレクトロニクス展示会「electronica 2022」でも、そうした驚きとモノづくりの楽しさが伝わってくる製品を見つけたので今回、紹介したいと思います。
その製品というのが、TDKのブースで展示していた「世界最薄」(同社)の厚さ11.43mmを実現した「80年代風ラジカセ(Boombox)」です。
80年代のラジカセというと、筆者としては、米国の映画やミュージックビデオなどで、体格のいいヒップホップスタイルの若者が肩に担いで爆音を流しながら歩いている、あの長方形でデカくて重そうなやつを思い浮かべます。今回、展示していたのはまさにそのラジカセを、現代の各種電子部品やRaspberry Piを用いて、わずか11.43mmと極限まで薄くすることに成功した製品でした。
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