Intelは2023年6月16日、最大46億米ドルを投じ、ポーランドに最新の半導体組み立て/テスト工場を新設する計画を発表した。施設の設計/プランニングは直ちに開始し、欧州委員会の承認を経て着工する予定。2027年までの稼働を目指す。
Intelは2023年6月16日(ポーランド時間)、最大46億米ドルを投じ、ポーランドに最新の半導体組み立て/テスト工場を新設する計画を発表した。同社は、「新工場はIntelが2027年までに予測する組み立て/テスト能力に対する大きな需要に対応するものだ」と述べている。施設の設計/プランニングは直ちに開始し、欧州委員会の承認を経て着工する。
Intelは2022年3月、EUでの新たな半導体工場建設や拡張、研究開発に330億ユーロ以上を投資する計画を発表。ドイツのザクセン・アンハルト州マグデブルクに2棟の「最先端」前工程工場を建設する計画の他、アイルランド「Intel 4」プロセス対応の工場への追加投資、フランスへの研究開発拠点設置などの計画を明かしていた。また、イタリアへの後工程工場建設を検討していることも発表している。
Intelは今回のポーランド新工場計画について、「アイルランドの既存工場およびドイツ・マグデブルクで計画している工場と合わせ、欧州で初めてのエンドツーエンドの最先端半導体製造バリューチェーンの構築に貢献することになるだろう」と説明している。
新工場はポーランド西部のヴロツワフ近郊に建設を計画。前工程工場から完成したウエハーを受け取り、個々のチップに切断、最終製品に組み立てて、性能と品質のテストを実施する。また、完成ウエハーに加え、個々のチップも受け入れて最終製品に組み立てることも可能だという。なお、同工場ではIntelやIntel Foundry Servicesまたはその他ファウンドリーからウエハーやチップを受け入れるという。
新工場建設地としてポーランドを選んだ理由としては、同国のインフラや強力な人材基盤、ビジネス環境などを挙げている。また、ドイツで計画する新工場やアイルランド工場との連携に適した位置でもあり、「この近接性によって、3つの製造拠点間の緊密な連携が可能となり、欧州の半導体サプライチェーンの弾力性とコスト効率の向上に貢献する」とも説明している。
なお、この新工場計画によってIntelの直雇用として2000人、工場の建設作業やサプライヤーの雇用としてさらに数千人の雇用が創出されるという。
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