Intelと台湾MediaTekは2022年7月25日(米国時間)、Intelのファウンドリー事業である「Intel Foundry Services(IFS)」の先端プロセス技術を適用してMediaTekのチップを製造すべく、戦略的パートナーシップを提携したと発表した。MediaTekはIFSを活用し、スマートエッジデバイス向けのチップを製造する計画だ。ただし、具体的な生産規模や契約金額などの詳細は明らかにしていない。
Intelと台湾MediaTekは2022年7月25日(米国時間)、Intelのファウンドリー事業である「Intel Foundry Services(IFS)」の先端プロセス技術を適用してMediaTekのチップを製造すべく、戦略的パートナーシップを提携したと発表した。MediaTekはIFSを活用し、スマートエッジデバイス向けのチップを製造する計画だ。ただし、具体的な生産規模や契約金額などの詳細は明らかにしていない。
MediaTekは現在、TSMCでチップを製造しているが、欧米に工場を持つIntelと契約することで、「よりバランスが取れた、レジリエントなサプライチェーンを構築できるようにする」としている。
IFSのプレジデントを務めるRandhir Thakur氏はリリースで、「年間20億台以上のデバイスを供給するMediaTekは、次の成長段階を迎えるIFSにとって素晴らしいパートナーだ。IFSは、先端プロセスと、世界各地の生産能力を適切に組み合わせ、MediaTekがさまざまなアプリケーション向けにコネクテッドデバイスを提供することをサポートする」と述べている。
MediaTekのPlatform Technology & Manufacturing Operations担当コーポレートシニアバイスプレジデントを務めるNS Tsai氏はリリースで、「MediaTekは、以前からマルチソーシング戦略を採用してきた。当社とIntelは、5G(第5世代移動通信)モデムの開発でも協業しており、今後はIFSを通じてスマートデバイスの製造でも関係を広げていく。大規模な生産能力拡大に取り組んでいるIFSは、より多様なサプライチェーンの構築を目指すMediaTekに価値を提供してくれる。当社製品の需要の高まりに応えるためにも、長期的なパートナーシップを構築していきたい」と述べた。
IFSは2021年、Intelの新しい製造戦略である「IDM 2.0」の一環として設立された。以来、欧米での工場建設など生産能力の拡大に多大な投資を発表してきた。2022年2月には、ファウンドリー事業を行うイスラエルTower Semiconductorを54億米ドルで買収すると発表している。
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