三菱電機は、開発した大容量宇宙光通信用の光源モジュールを、超小型人工衛星「OPTIMAL-1」に搭載し、宇宙空間での性能実証に成功したと発表した。
三菱電機は2023年6月、開発した大容量宇宙光通信用の光源モジュールを、超小型人工衛星「OPTIMAL-1」に搭載し、宇宙空間での性能実証に成功したと発表した。
宇宙光通信は、電波を利用した従来の衛星通信に比べ、10倍以上の大容量化や高速化、長距離通信が可能である。また、光源モジュールから放射されるレーザー光線は、電波に比べて波長が短く、地上の受信アンテナも小型化できるという。
三菱電機は、大容量宇宙光通信に適用可能な波長1.5μm帯のレーザー光源モジュールを開発し、産学連携プロジェクトで開発された「OPTIMAL-1」に搭載した。レーザー光線による人工衛星間の通信を行う場合、ドップラー効果を補正する必要がある。今回は、ドップラー補正に必要なレーザー光周波数変化量60GHzを宇宙空間で実証した。
しかも、一連の性能実証実験について、産学連携で開発された超小型人工衛星を活用した。これにより、従来の大型人工衛星を活用した場合に比べ、期間は約3分の1に短縮、開発費用は約100分の1という低コストで、実証試験に成功したという。
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