FDK、超小型のBLEモジュールをサンプル出荷 : 東芝とFDK、技術ライセンス契約
FDKと東芝は、「Bluetooth Low Energy(BLE)モジュール」に関して技術ライセンス契約を締結した。契約に基づきFDKは、外形寸法が3.5×10mmと極めて小さいBLEモジュールを製品化し、2023年10月より順次サンプル出荷を始める。
FDKと東芝は2023年9月、「Bluetooth Low Energy(BLE)モジュール」に関して技術ライセンス契約を締結したと発表した。契約に基づきFDKは、外形寸法が3.5×10mmと極めて小さいBLEモジュールを製品化し、2023年10月から順次サンプル出荷を始める。
BLEモジュールの外観[クリックで拡大] 出所:FDK、東芝
東芝は、スロットアンテナの大部分をモジュール上面に配置する独自のSASP(Slot Antenna on Shielded Package)技術を用い、2021年に外形寸法が4×10mmのBLEモジュールを開発した。SASP技術によって、アンテナ周辺の配線禁止エリアがなくなり、センサーや電池などを配置する場合の自由度が高まった。
今回は、東芝が保有するアンテナ設計技術と、FDKが得意とする高密度実装技術および、小型シールド樹脂印刷技術などを持ち寄り、モジュールサイズのさらなる小型化を実現した。開発したモジュールは、高速水晶振動子や低速水晶振動子、電源周辺の受動部品などを内蔵しており、センサーと電池を接続するだけでBluetooth通信を行うことができる。
BLEモジュールは、Bluetooth ICとしてNordic Semiconductor製の「nRF52832」、CPUにはFPUを備えた「Arm Cortex-M4」を搭載した。送信電力は+4dBmから−20dBmまで可変となっている。動作温度範囲は−40〜85℃、動作電圧範囲は1.7〜3.6Vである。
FDKは、ウェアラブル端末を利用して健康管理や運動分析、子供や高齢者の見守りなどを行う用途に向けて、同モジュールを提案していく。
東芝D&S、4端子パッケージのSiC MOSFETを発売
東芝デバイス&ストレージ(東芝D&S)は、4端子タイプTO-247-4L(X)パッケージを採用したSiC MOSFET「TWxxxZxxxCシリーズ」を開発、出荷を始めた。サーバや通信機器のスイッチング電源、EV充電スタンド、太陽光発電用インバーターなどの用途に向ける。
ローカル5G用分散型アンテナシステムを発売
東芝インフラシステムズは、ローカル5G(第5世代移動通信)に対応する分散型アンテナシステム「東芝ローカル5G用DAS」の販売を始めた。ローカル5Gの通信エリアを低コストで拡張できるという。
東芝D&S、Cortex-M3搭載マイコンに新グループ
東芝デバイス&ストレージ(東芝D&S)は、Arm Cortex-M3搭載マイコン「TXZ+ファミリー アドバンスクラス」として新たに、「M3Hグループ(2)」を発表した。コードフラッシュメモリの容量を1Mバイトに拡大し、2エリア構成とした。これにより既存のコードを実行中でも、ファームウェアの更新を容易に行うことができるという。
東芝、蓄電池モジュールの状態をBLEで無線監視
東芝は、蓄電池システム内にある蓄電モジュールの状態について、「Bluetooth Low Energy(BLE)」を用いて監視できることを実証した。状態監視を無線化しても、システムエラーの発生は10年間で1回以下に抑えることが可能だという。
Nordic、米AI新興のハードウェアIPを買収へ
Nordic Semiconductor(以下、Nordic)は、米国のAI新興AtlazoのIPポートフォリオを買収する予定だ。Nordicは米国EE Timesの取材に対し、「当社のポートフォリオ全体のデバイスに、ハードウェアAIアクセラレーションIPを追加する計画だ」と述べている。
無線通信をすぐに実現、ソリューションにこだわるNordic
Nordic Semiconductorは「ワイヤレスジャパン 2023」で、最新のBluetooth Low Energy対応SoC「nRF54シリーズ」を紹介した他、既存のソリューションを展示した。Nordicは、「無線通信機能をすぐに実装できるよう、ソリューションを提供することがNordicの役割」だと強調する。
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