Microchip Technologyは、リアルタイムLinux対応のRISC-Vプロセッサを搭載した、宇宙機用電子機器向け放射線耐性(RT)PolarFire SoC FPGAを発表した。
Microchip Technology(以下、Microchip)は2024年5月、リアルタイムLinux対応のRISC-Vプロセッサを搭載した宇宙機用電子機器向け放射線耐性(RT)「PolarFire SoC FPGA」を発表した。
RT PolarFire SoC FPGAは、メモリサブシステムとコヒーレントなマルチコアLinux対応プロセッサを搭載。これにより、コマンドやデータ処理、プラットフォームのアビオニクス、ペイロード制御といった宇宙産業用シングルコンピュータと同様の衛星用中央処理機能を実現した。
しかも、放射線によってコンフィギュレーションメモリ情報の破壊が生じない設計となっており、外部スクラバー(再復旧機構)を設ける必要がない。また、従来に比べ消費電力を最大50%も削減できるため、衛星全体の設計も簡素化できるという。
Microchipは、包括的なMi-VエコシステムやPolarFire SoCソリューションスタック、PolarFire SoC Icicle Kit、PolarFire SoC Smart Embedded Vision Kitなども提供している。これらを活用することで、速やかに設計を始めることができる。なお、アメリカ国防兵站局が規定する特定の性能および品質要件に基づき、Qualified Manufacturers List(QML)Class Qの指定も既に取得している。
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