図8は2024年5月15日にAppleから発売された、M4プロセッサ搭載のiPad Proの様子である。内部の構造は前世代とほぼ同じだが、中央に配置される基板が大きく変わっている。中央にはM4プロセッサ。プロセッサ部は金属LIDで覆われており、プロセッサ真横にはRAMが接続されている。この構造は2018年の「A12X」から採用され、M1、M2、M3、最新のM4に引き継がれている。
表1は最新のiPad Proに採用されるM4を含む、M1、M2、M3、M4のチップ開封の様子である。2020年に発売されたM1と2022年のM2は、TSMCの5nm世代のプロセスで製造されている。M3、M4はTSMC 3nm製造である。くしくもM2とM3は、ほぼ同じ面積だ。Appleから発表されるシリコン上に搭載される総トランジスタ数が1.25倍。集積密度が5nmから3nmになることで25%ほどアップされていることが、数字から明らかになったわけだ。M4は今後、M1、M2、M3と同じくCPUやGPUコア数をスケーラブルに増やしたM4 Pro、M4 Maxに進化していくものと思われる。今秋には次世代iPhoneや第10世代のApple Watchが発売される。Appleの新たなプロセッサをまた報告したい。
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