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「AIを軸に新しい価値創出を目指す」 富士通のAI研究戦略「世界初」2nmプロセス採用プロセッサも紹介(2/2 ページ)

» 2024年06月10日 15時30分 公開
[半田翔希EE Times Japan]
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「世界初」2nmプロセス採用のプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」

 富士通は、次世代グリーンデータセンター向けプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」も紹介した。2027年に市場投入を予定している技術だ。

 FUJITSU-MONAKAは、「世界で初めて」(富士通)2nm世代のプロセスを採用するプロセッサで、Armの最新プロセッサアーキテクチャ「Armv9-A」や「Arm SVE2」の採用により、AIやHPC(高性能コンピューティング)に必要な高速なデータ処理基盤を構築する。メモリはDDR5、外部インタフェースはPCI Express 6.0をサポートし、空冷の冷却システムに対応できる。また、コンフィデンシャルコンピューティングアーキテクチャにより、高度な信頼性とセキュリティ機能を提供する他、富士通独自の超低電圧技術により、省電力と高性能を両立するという。

FUJITSU-MONAKAの概要 FUJITSU-MONAKAの概要[クリックで拡大] 出所:富士通

 機械学習/深層学習、ビッグデータ解析、データセキュリティなど幅広い領域のソフトウェアに対応する。また、オープンソースコミュニティーと協力し、FUJITSU MONAKAの性能を引き出す環境をハードウェアの出荷前から整備していく。

 さらに、富士通は、さまざまなCPUやAIアクセラレーターを単一コードで動作させる「Unified Acceleration技術」の実現を目指す団体「UXL foundation」に発足メンバーとして参画している。Unified Acceleration技術の活用により、FUJITSU MONAKAのリリース時点で、顧客がFUJITSU MONAKAを手軽かつ最大限に活用できる環境の構築を目指す。富士通 富士通研究所 先端技術開発本部 本部長の新庄直樹氏は、「FUJITSU MONAKAおよび最適化されたソフトウェア、広い領域で活用可能なAIインフラ基盤として、顧客の課題解決に貢献する」と語った。

富士通がカバーするソフトウェア群Unified Acceleration技術の開発 左=富士通がカバーするソフトウェア群/右=Unified Acceleration技術の開発[クリックで拡大] 出所:富士通
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