「ECTC 2024」のプレナリーセッションの最終日(2024年5月31日)には、半導体業界の人材育成に関するパネル討論が行われた。その中からいくつかの講演を紹介する。
半導体のパッケージ技術とはんだ付け技術の研究開発成果を披露する国際学会「The 2024 IEEE 74th Electronic Components and Technology Conference」(略称は「ECTC 2024」)が2024年5月28日〜31日(現地時間)に米国コロラド州デンバーのガイロードロッキーズリゾートアンドコンベンションセンター(Gaylord Rockies Resort & Convention Center)で開催された。
「ECTC(イーシーティーシー)」は、実装技術(半導体のパッケージ技術や半導体を基板にはんだ付けする技術などの総称)分野では最も良く知られた国際学会であり、同分野では世界最大の開催規模を誇る国際学会でもある。
筆者は11年ぶりに、ECTCを現地取材する機会に恵まれた。そこで本コラムでは前々回から、「ECTC 2024」の現地レポートをシリーズでお届けしている。ECTCの会期は4日間(火曜日から金曜日)で、始めの1日間は「プレイベント(前日イベント)」日として技術講座(別料金)やワークショップ、パネル討論会などを実施する。前日イベントの様子は本シリーズの初回でお伝えした。
前日イベントに続く3日間が、「メインイベント(技術講演会およびポスター発表)」と「サブイベント」となる。またメインイベントの初日と2日目には展示会が開催される。
メインイベント(技術講演会およびポスター発表)は3日間とも、プレナリーセッション(「メインステージモーニングセッション」と呼称)から始まる。初日(29日)はキーノート講演、翌日(30日)はベンチャー企業(スタートアップ企業)によるショート講演と質疑応答、最終日(31日)は人材(主に技術者と研究者)の育成に関するパネル討論である。
本シリーズの前回では、プレナリーセッション(メインステージモーニングセッション)の初日と2日目の概要をご報告した。今回は3日目(最終日)の概要(前半)をご紹介する。
先述のように、プレナリーセッション最終日には人材(主に技術者と研究者)の育成に関するパネル討論が実施された。始めに、人材の育成に関わるいくつかの組織(大学や企業、研究機関など)から代表者が短い講演(ショート講演)を実施し、その後に司会(チェア)や聴衆などを交えた質疑応答となった。
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