ミネベアミツミの2024年度第1四半期(1Q)業績は、売上高が前年同期比21.6%増の3554億5400万円、営業利益が同3.0倍の200億2500万円、純利益は同3.4倍の139億3600万円で増収増益だった。売上高、営業利益はともに第1四半期業績としては過去最高となった。
ミネベアミツミは2024年8月2日、2025年3月期(2024年度)第1四半期(4〜6月)決算を発表した。2024年度第1四半期の売上高は前年同期比21.6%増の3554億5400万円、営業利益は同3.0倍の200億2500万円、純利益は同3.4倍の139億3600万円で増収増益となった。売上高、営業利益はともに第1四半期業績としては過去最高だという。
2024年度第1四半期の業績をセグメント別でみると、アナログ半導体や、スマートフォン向けの光学式手ブレ補正機能(OIS)付き小型アクチュエーター(光デバイス)などを扱うセミコンダクタ&エレクトロニクスセグメント(SE)の売上高は1112億円で、前四半期比1.6%増となった。2024年5月2日に連結子会社となったミネベアパワーデバイス(旧:日立パワーデバイス)の組み入れによる増収が主な要因だ。一方、営業利益は前四半期比で50.4%減の47億円、営業利益率は同4.4ポイント減の4.3%となっている。
SEセグメントについて、同社は「BBレシオは1を上回るも市場回復はまだ途上」との見解を示している。また、光デバイスについては、立ち上げの遅れなどを理由に想定よりも数パーセントシェアダウンしたという。ただ、ミネベアミツミ会長の貝沼由久氏は、光デバイスのシェアダウンについて、「全体のインパクトは非常に限定的だ。『8本槍(やり)戦略』による各製品の強靭化が功を奏している。万が一シェアがこのまま推移したとしても全体に与える影響は大したものではない。またシェアが戻ればプラス要因になるだろう」と語っていた。
また、同社社長の吉田勝彦氏は、光デバイスの立ち上げに関する問題について、「今は解決しつつあり、第2四半期以降、特に8月以降はほぼ通常に近い生産に追い付いていけるのではと考えている」と説明している。
同社は、光デバイスについて、生産/販売は第2四半期に増大することを見込んでいて、「第3四半期以降の動向を注視する」としている。
モーターやエレクトロデバイス、センシングデバイスなどを手掛けるモーター・ライティング&センシングセグメント(旧電子機器セグメント/MLS)は、売上高が991億円で、前四半期比2.2%増となった。製品別では、HDD向けモーターが増加した他、車載向けモーターも堅調に推移したことから、モーター製品の売上高が同2.6%増となった他、エレクトロデバイスも同3.9%増となった。一方、センシングデバイスは同0.7%減のマイナス成長になっている。営業利益は同42.1%増の51億円、営業利益率は同1.5ポイント増の5.2%だった。なお、かつては同セグメントの大きな収益柱の一つだったスマホ向けLEDバックライトについて、貝沼氏は、「事実上終息しているが、全く利益的には問題がない。このスマホの話題はこれで終了だ」と語っていた。
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