ウィスカとは、形状や発生の仕方が「ひげ」のようであることから,金属やその他の固体の細線状の結晶成長を呼称したものだ。ウィスカは、1940年代初頭に多発した通信信機器のトラブルの原因になったことから広く知られるようになった。その後、Sn-Pbメッキという、ウィスカの発生を抑える対策が発見され、表面処理として多く採用されていた。しかし、昨今、EUにおけるRoHS規制などにみられるように、電子機器から鉛を排除する動きが広がり、ウィスカの問題が半世紀以上を経て再び注目されるようになっている。
ウィスカに関する研究は、関連する企業や研究機関などで、長年にわたり進められてきていて、論文なども多く発表されている。また、半導体メーカーにおいても、ウィスカに関する情報を発信している。
米国NASAでは、ウィスカの問題を古くから検証していて、以下のような結論を下した。
また、JEDECとInternational Electronics Manufacturing Initiative(iNEMI)が発行した以下2つの文書では、ウィスカ対策について言及している。
iNEMI スズウィスカ・ユーザー・グループの議長を務めるジョー・スメタナ氏は、「この標準的な試験要件と関連する受入基準は、製品の信頼性を確保したいユーザーと、1つの基準で仕上げの試験と評価を進めることができるサプライヤーにとって極めて重要だ」と述べている。
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