最近ではAI関連のニュースを聞かない日はありません。
この記事は、2024年10月15日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
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2024年のノーベル賞受賞者が、続々と発表されています。当編集部が注目していたのはやはり物理学賞の行方。日本では、ペロブスカイト太陽電池の第一人者である桐蔭横浜大学の宮坂力氏らの名前が有力候補として挙げられていました。ペロブスカイト太陽電池についてはEE Times Japanで度々取り上げているということもあり、勝手ながら親しみを覚えて、「もし選ばれたらうれしいなあ」などと思いながら発表を待っていました。
発表された結果は既にご存じかと思います。ことしのノーベル物理学賞は、「人工ニューラルネットワークによる機械学習を可能にする、基礎的な発見と発明」の功績で、米プリンストン大学のJohn Hopfield氏とカナダ・トロント大学のGeoffrey Hinton氏に授与されることになりました。Hinton氏は「AIの父」とも呼ばれているそうです。ことしはノーベル化学賞もAI関連とのことで、つくづく自分が「AIの時代」を生きていることを実感します。
機械学習やディープラーニングの基礎を築いたHopfield氏とHinton氏の功績が偉大であることは疑いようもありません。しかし、従来ノーベル物理学賞は自然界に存在する物質を対象としてきたため、専門家の間では驚きもあるようで、人工知能学会 会長の栗原聡氏は「正直驚いた、というか意表を突かれた感覚であった」とコメントしています。
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