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「Adaptive-Sync」はディスプレイの差異化要因にVESAが5年ぶりに国内で説明会(2/2 ページ)

» 2024年10月29日 15時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]
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Adaptive-Syncの最新版、ディスプレイの差異化要因に

 ヌヴォトンテクノロジージャパンで主任技師を務める高橋学志氏は、ディスプレイの可変リフレッシュレート性能に関する公開規格「Adaptive-Sync Display(以下、Adaptive-Sync)」について説明した。Adaptive-Syncは、コンテンツ(グラフィックス)のリフレッシュレートとディスプレイのリフレッシュレートを同期させる技術。「ディスプレイとGPUが交渉してリフレッシュレートを調整し、リフレッシュレートを確保する技術」と高橋氏は説明する。これにより、ゲーミングなどで映像の乱れ(スタッターやテアリング)をなくすことができる。

Adaptive-Syncに対応している画面(右)と対応していない画面(左)。非対応の画面はかなり乱れていることが分かる Adaptive-Syncに対応している画面(右)と対応していない画面(左)。非対応の画面はかなり乱れていることが分かる[クリックで拡大] 出所:ヌヴォトンテクノロジージャパン

 VESAは2024年1月に、Adaptive-Syncのディスプレイ適合性試験仕様(Adaptive-Sync Display CTS)を更新し、Adaptive-Sync Display CTS v1.1aを発表した。同バージョンでは、解像度を下げた際に最大リフレッシュレートで動作できるディスプレイ向けに、テスト手順とロゴサポートをアップデート。「2160p/144Hz」「1080p/280Hz」のように2種類のモードでAdaptive-Syncの認証を受けることが可能になった。「ディスプレイメーカーにとっては製品の差別化につながる重要なアップデート」だと高橋氏は説明した。最近発売されたディスプレイでは、LG Electronicsのゲーミングモニター「UltraGear OLED 32GS95UE」が、Adaptive-Sync Display CTS v1.1aの認証を取得した。

左=「2160p/144Hz」「1080p/280Hz」のように2種類のモードで認証を受けられる/右=118機種のディスプレイが、Adaptive-Syncの認証を取得済みだという[クリックで拡大] 出所:ヌヴォトンテクノロジージャパン

 VESAは現在、AR/VR(拡張現実/仮想現実)のような新しい分野を含め、さまざまな分野に向けて規格を策定中だという。

VESAのロードマップ[クリックで拡大] 出所:VESA
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