SR250は、3D AoA(Angle of Arrival:到達角度)、TDoA(Time Difference of Arrival:到達時間差)をサポートし、±5cm以内の高精度ToF(Time of Flight)に対応。また、UWBのセキュア測距は2つのUWBデバイス間の通信によって実現するが、SR250は6G〜8.5GHzで動作するレーダーも搭載するため、存在や位置、さらに呼吸やジェスチャーなどの動きの検出を単一のチップで実現可能となる。同社は「これらの機能によって、さまざまなユーザーエクスペリエンスの向上や電化製品の効率の最適化、セキュリティと安全性の向上、そしてBOM(部品表)削減が可能になる」としている。
例えば、ホストプロセッサがディープスリープモードの状態でも、SR250はオンチップの存在検出機能によって、移動する人や物体を感知できる。同社は「オンチップ処理は自律型ホームや産業用IoTにおいて欠かせない機能だ。ユーザーがスマートホームの部屋やスマート工場内の危険区域などあらかじめ定義されたゾーンに出入りした時に、HVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning:暖房、換気および空調)や自律型ロボットのオン/オフなどをシステムに実行させることが可能だ」と強調している。なお、バイタル監視などのより複雑なアルゴリズムなどの場合は、ホストプロセッサでの処理が必要となる。