STマイクロエレクトロニクスは、STM32対応ワイヤレスIoTモジュール「ST67W611M」を発表した。Qualcomm Technologiesとの協業による初めての製品となる。
STマイクロエレクトロニクスは2024年12月、STM32対応ワイヤレスIoTモジュール「ST67W611M」を発表した。Qualcomm Technologiesとの協業による初めての製品となる。
ST67W611Mは、Wi-Fi 6/Bluetooth 5.3/Threadといった無線規格に対応するQualcomm製のSoC「Qualcomm QCC743」を搭載している。しかも、ST製のあらゆるSTM32マイコンやSTM32MPマイクロプロセッサを用いて容易に制御できる。Wi-Fi経由でMatterプロトコルをサポートしており、STM32製品とMatterエコシステムをシームレスに接続することができる。
また、コードやデータを格納する4MバイトFlashメモリと40MHz水晶振動子などを搭載。内蔵PCBアンテナあるいは外部アンテナ用マイクロRFコネクターも備えている。さらに、ハードウェア暗号化アクセラレータやセキュアブートおよびセキュアデバッグなどをサポートしており、PSA Certifiedレベル1の保護機能を実現した。
ST67W611Mは仕様に基づく認証も取得済みで、RF設計に関する専門知識や十分な経験がなくても、比較的容易にシステム開発が可能となる。パッケージは32端子LGAで供給される。ST67W611Mは既にサンプル品の出荷を始めた。機器メーカーへの提供は2025年第1四半期、一般への提供は2025年第2四半期となる予定。
ST67W611Mを用いたシステム開発に活用できるSTM32開発エコシステムも用意している。特に、エッジAIに向けた機能を強化している。例えば、ニューラルプロセッシングユニット(NPU)「Neural-ART Accelerator」や、最近量産を始めた「STM32N6」マイコンのほか、「AI Model Zoo」や「STM32Cube.AI」および「NanoEdge AI」、最適化ツールを備えた「ST Edge AI Suite」などを提供する。
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