ソシオネクストは2024年通期業績予想を下方修正した。売上高は前回予想(2024年10月)比100億円減の1900億円、営業利益は同30億円減の240億円、純利益は同15億円減の180億円を見込む。
ソシオネクストは2025年1月31日、2024年度第3四半期(2024年10〜12月)の決算説明会を行った。2024年度第3四半期の売上高は前年同期比12.5%減の461億円、営業利益は同44.9%増の51億円、純利益は同2.4%減の49億円で、減収減益となった。中国の通信機器関連を中心とした中国需要の減少が響いた。
同社は今回、2024年通期業績予想を下方修正した。売上高は前回予想(2024年10月)比100億円減の1900億円、営業利益は同30億円減の240億円、純利益は同15億円減の180億円を見込む。それぞれ前年同期比では14.1%減、32.4%減、31.1%減の減収減益となる。なお、同社は2024年10月の前回予想において、金額自体は当初予想(2024年4月)を据え置いたものの、中国市場の需要減などを織り込み為替効果を除いた実質では当初予想から1割程度下回る見込みとしていた。今回はそこからさらに下振れる形だ。
同社取締役兼執行役員副社長の米山優氏は「10月の予想に対し、中国の通信機器の需要のさらなる減少を織り込んだ。中国の大口顧客の在庫調整を読み切れなかった」と説明。中国の5Gネットワーク投資の弱まりに加え、同顧客も半導体の在庫を抱えていて、「当社の半導体を使い切ってもらえず、在庫調整の申し入れがあり、それに応えた形だ」と語っていた。
同社は今後の成長イメージとして下図を提示。2025年度も、新規量産品の売り上げ拡大は続くものの、特需終了や中国需要の減少などを背景に、売上高は2024年度並みとなることを見込む。ただ、2026年度は、「これまでに獲得した自動車分野での商談および2024年度に獲得したデータセンターの商談の売り上げが寄与し、再び高い成長経路を進むという見通しに変化はない」としている。
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