Analog Devicesはドイツ・ミュンヘンで開催された欧州最大級のエレクトロニクス展示会「electronica 2024」において、電源オフでも磁気システムの回転数を記録できる磁気回転数センサー「ADMT4000」を用いた産業ロボットのデモなどを紹介した。
Analog Devices(ADI)はドイツ・ミュンヘンで開催された欧州最大級のエレクトロニクス展示会「electronica 2024」(2024年11月12〜15日)において、電源オフでも磁気システムの回転数を記録できる磁気回転数センサー「ADMT4000」を用いた産業ロボットのデモなどを紹介した。
産業ロボットの稼働時に予期せぬ電源遮断などが発生した場合、リホーミング/再起動によるダウンタイムが生じると、その分生産効率は低下してしまう。バックアップ電源などを用いることでこの課題に対応は可能だが、バッテリー保守等のための手間やコストが生じることになる。同社が開発したADMT4000では、電源切断時でも磁気システムの回転を記録できるといい、バックアップ電源なども不要となり、コスト削減などが実現できるとしている。同社の説明担当者によれば「こうした機能は市場初」だという。
ADMT4000は、システム上の回転数をカウントする巨大磁気抵抗(GMR)回転数センサーおよびGMR象限検出センサー、異方性磁気抵抗(AMR)角度センサーの3種類の磁気センサーを搭載。AMR角度センサーとGMR象限検出センサーを組み合わせることで、360度の範囲内でシステムの絶対位置を特定。GMR回転数センサーの出力とAMR角度センサーの出力を組み合わせることで、高い角度精度でシステムの位置を報告できるとしている。具体的には回転数は最大46回まで、制度は±0.25度(公称値)となっている。
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