メディア

NIのLabVIEW最新版はAI搭載 「AI/データ活用のキープレイヤーになる」VIの自動生成も視野(2/2 ページ)

» 2025年09月19日 10時30分 公開
[浅井涼EE Times Japan]
前のページへ 1|2       

「LabVIEW」にAIアドバイザーを搭載 今後はVI自動生成も

 データ活用のトレンドは、NIの製品にも反映されている。計測器向け開発環境「LabVIEW」の2025年7月の最新版リリースでは、新機能としてAIアドバイザー「Nigel」を搭載した。NigelはOpenAIのモデルをベースにNIの技術資料から専門知識をコンテキストとして与えたもので、2025年9月現在、LabVIEWと「TestStand」で利用できる。今後他のソフトウェアにも展開していく予定だ。

 NIが想定するLabVIEWでのNigelの使い方は、操作マニュアルのように用いたり、既に作成してあるプログラム(Virtual Instrument、VI)の解析をさせたりするというものだ。VIを解析させれば、チーム内での説明や業務の引き継ぎに利用できる。作成したVIが正常に機能するかどうかのテストするための条件出しも可能だ。さらに、LabVIEWでの計測対象となるハードウェアのスペックについての情報収集も行える。なお、今後はVIの生成にも対応することを目指しているという。

「Nigel」にLabVIEWで使用する関数について説明させた様子 「Nigel」にLabVIEWで使用する関数について説明させた様子[クリックで拡大]
Nigelは情報の出所も表示する Nigelは情報の出所も表示する[クリックで拡大]

 Nigelは顧客からも好評だといい、Sengupta氏は「ソフトウェアの最新版をリリースした際、通常はすぐには使わずに様子を見るユーザーも多いが、今回はすぐにアップデートして使っているユーザーが多い。過去5年間で最速レベルだ」と述べた。

 「Nigelからアドバイスを受けて、LabVIEWや手持ちの計測器の新しい機能、使い方を知ったという顧客もいる。Nigelによって他の製品の潜在価値を表面化できる」(Sengupta氏)

 NIはソフトウェアを重点投資分野の1つとして掲げていて、2025年は新規顧客も大幅に増えているという。コラーナ氏は「約40年間、NIはソフトウェアをベースにした差別化に取り組んできた。計測業界でもAIやデータ活用が盛り上がっているが、今後もNIがキープレイヤーであるべきだと思っている」と語った。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.