解析しながら別データを測定可能 テクトロニクスの新オシロ : 「7シリーズDPO」
Tektronix(テクトロニクス)は2025年9月16日、新オシロスコープ「7シリーズDPO」を発表した。1.13mVのランダムノイズ、6.5ビットの有効ビット数を実現するとともに、データ転送の高速化によって解析と別データの測定を同時に可能にするなど、使いやすさの向上も図っている。
Tektronix(テクトロニクス)は2025年9月16日、新オシロスコープ「7シリーズDPO」を発表した。同日から受注を開始し、同年9月後半から出荷を開始する。これに際し、記者説明会が実施された。
7シリーズDPO[クリックで拡大]
テクトロニクス代表取締役 瀬賀幸一氏[クリックで拡大]
7シリーズDPOは、テクトロニクスの最新チップセット「Tek079」「Tek085」を中核に、NVIDIA製GPUやAMD製CPUなどを組み合わせた最新アーキテクチャを搭載。最高周波数25GHzでランダムノイズが1.13mV、有効ビット(ENOB)が6.5ビットと、「世界最高クラスの低ノイズと有効ビット数を実現した」(テクトロニクス代表取締役 瀬賀幸一氏)という。
10GBイーサネットSFP+ LANポートを新採用し、テクトロニクスの高速データ転送技術「TekHSI(Tektronix High Speed Interface)」と組み合わせることで、同社従来品と比べて最大10倍の高速データ転送を実現した。
従来のオシロスコープの場合、データ解析中に別のデータの測定を行うことが出来なかったが、データ転送の高速化によって外部PCにデータを転送して解析しながら、同時に別データを測定できるようになった。
外部PCで解析しながら別データの測定ができる[クリックで拡大]
UI(User Interface)はテクトロニクスの「TekScopeソフトウェア」を踏襲することで、従来品と同様のユーザビリティを提供する。
テクトロニクス代表取締役の瀬賀幸一氏は「従来のオシロスコープは主に周波数やビット数を向上させてきたが、今回はそれに加えて使いやすさを重視した。UIを共通化したことで新製品に慣れるための時間が不要になり、解析と測定を同時に行えることでユーザーは時間を有効的に使える。7シリーズDPOが次世代のスタンダードになっていくだろう」と自信を見せた。
電気計測の主役は「プローブ」、テクトロニクスが強調
Tektronix(テクトロニクス)は、「TECHNO-FRONTIER 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)に出展し、オシロスコープの新製品「4シリーズB MSO」や光絶縁型差動プローブ「TIVPシリーズ」などを展示した。
埋もれていた微小信号が見える 14ビットADC搭載汎用オシロ
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厚み4cm! “板状”のエントリーオシロスコープを発表
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「カメラ+スペアナ」でノイズを可視化 リアルタイム解析が容易に
ノイズ研究所は、2024年1月に開催された「第16回 カーエレクトロニクス技術展」で、空間のノイズを3次元(時間、周波数、強度)で表示する空間電磁界可視化システム「EPS-02Ev3」のデモを展示した。数年前に旧バージョンからアップデートしたシステムで、それ以降、新しい機能を追加し続けている。
NIのLabVIEW最新版はAI搭載 「AI/データ活用のキープレイヤーになる」
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新たな国際規格に対応したEMC試験サービスを開始、OEG
OKIエンジニアリング(OEG)は、次世代自動車部品に向けた「1000kHz対応磁界イミュニティ試験サービス」を2025年8月19日より始めた。これまで海外の試験所に依頼していた高周波数帯域の磁界イミュニティ試験が国内で行える。このため電装品メーカーは、評価コストの削減や開発期間の短縮が可能となる。
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