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解析しながら別データを測定可能 テクトロニクスの新オシロ「7シリーズDPO」

Tektronix(テクトロニクス)は2025年9月16日、新オシロスコープ「7シリーズDPO」を発表した。1.13mVのランダムノイズ、6.5ビットの有効ビット数を実現するとともに、データ転送の高速化によって解析と別データの測定を同時に可能にするなど、使いやすさの向上も図っている。

» 2025年09月29日 15時30分 公開
[杉山康介EE Times Japan]

 Tektronix(テクトロニクス)は2025年9月16日、新オシロスコープ「7シリーズDPO」を発表した。同日から受注を開始し、同年9月後半から出荷を開始する。これに際し、記者説明会が実施された。

7シリーズDPO 7シリーズDPO[クリックで拡大]

「世界最高クラスの低ノイズ、有効ビット」と使いやすさを実現

テクトロニクス代表取締役 瀬賀幸一氏 テクトロニクス代表取締役 瀬賀幸一氏[クリックで拡大]

 7シリーズDPOは、テクトロニクスの最新チップセット「Tek079」「Tek085」を中核に、NVIDIA製GPUやAMD製CPUなどを組み合わせた最新アーキテクチャを搭載。最高周波数25GHzでランダムノイズが1.13mV、有効ビット(ENOB)が6.5ビットと、「世界最高クラスの低ノイズと有効ビット数を実現した」(テクトロニクス代表取締役 瀬賀幸一氏)という。

 10GBイーサネットSFP+ LANポートを新採用し、テクトロニクスの高速データ転送技術「TekHSI(Tektronix High Speed Interface)」と組み合わせることで、同社従来品と比べて最大10倍の高速データ転送を実現した。

 従来のオシロスコープの場合、データ解析中に別のデータの測定を行うことが出来なかったが、データ転送の高速化によって外部PCにデータを転送して解析しながら、同時に別データを測定できるようになった。

外部PCで解析しながら別データの測定ができる 外部PCで解析しながら別データの測定ができる[クリックで拡大]

 UI(User Interface)はテクトロニクスの「TekScopeソフトウェア」を踏襲することで、従来品と同様のユーザビリティを提供する。

 テクトロニクス代表取締役の瀬賀幸一氏は「従来のオシロスコープは主に周波数やビット数を向上させてきたが、今回はそれに加えて使いやすさを重視した。UIを共通化したことで新製品に慣れるための時間が不要になり、解析と測定を同時に行えることでユーザーは時間を有効的に使える。7シリーズDPOが次世代のスタンダードになっていくだろう」と自信を見せた。

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