メモリ価格の上昇ペースが一段と加速。各社の決算会見では、その影響を示唆する発言が出始めています。
この記事は、2026年2月9日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
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2025年秋ごろから顕在化したメモリ価格の高騰ですが、足元で上昇ペースが一段と加速しています。最近、2つの市場調査会社が相次いで、2026年第1四半期にDRAM価格が前四半期から9割上昇するという見立てを発表しました。この急激な値上がりは、その他の半導体業界にどのような影響を及ぼしていくのか、ソニーグループなどメーカー各社の決算会見では、その影響を示唆する発言が出始めています。
台湾の市場調査会社TrendForceが2026年2月2日に発表した最新調査によれば、2026年第1四半期(1Q)の従来型DRAMの契約価格は前四半期比90〜95%、NAND型フラッシュメモリ(以下、NAND)は同55〜60%上昇する見込みです。同社は前月にも、従来型DRAMの契約価格が55〜60%、NANDが33〜38%上昇するという予測を発表していました。それからたったの1カ月で見通しを大幅に引き上げた形で、同社はさらなる上昇の可能性にも触れています。
この上方修正の背景としてTrendForceは、AIとデータセンター需要が需給不均衡を拡大させ、サプライヤー側の価格決定力を強めている点を挙げています。同社は、PC向けDRAMは少なくとも倍増し得るほか、サーバDRAM、スマートフォン向けLPDDR、エンタープライズSSDまで幅広いカテゴリーで記録的な上昇になり得るとしています。
そして、香港の市場調査会社であるCounterpoint Researchも2026年2月5日、同様の方向感を示すレポートを発表しました。同社の調査によれば、2026年1Qに入ってDRAMおよびNAND価格が80〜90%上昇しているということです。特に一般サーバDRAMが相場をけん引し、サーバ向け64GB RDIMM価格は2026年1Q、前四半期から倍増となる900米ドル超へ上がり、続く2Qには1000米ドルを超える可能性にも言及しています。
Counterpoint ResearchのPCおよびサーバーメモリの価格動向。2025年第2四半期から2026年第2四半期(予想)まで[クリックで拡大]出所:Counterpoint Research
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