2026年12月期の業績予想は、売上高が1兆3100億円で2025年12月期比2.8%減、営業利益が1400億円で同28.3%増、純利益が770億円で同165.2%増とした。事業譲渡などの影響で減収が予想されるが、半導体・電子材料でAI向け材料の成長により増収増益、ケミカルも黒鉛電極の販売数量増や合理化策の顕在化によりグラファイト事業の黒字化を見込むなどで増益を予想している。
なお、クラサスケミカルは2026年内のパーシャルスピンオフ(分社化)を予定する。業績予想上は年間を通じて連結する前提で織り込んでいるが、分社化後は非継続事業になる見込みだという。
レゾナック取締役常務執行役員で最高財務責任者(CFO)を務める染宮秀樹氏は、2022年に昭和電工として実質統合を果たしてからの約4年間を振り返り「赤字が慢性化していたモビリティー事業など、業績の悪い事業に対し構造改革を断行し、黒字化を実現してきた。同時に成長分野の半導体・電子材料は、ダウンサイクルの時期も必要な成長投資にキャッシュを充ててきた。レゾナックが今、AI半導体成長の波に乗れているのは、先を見据えて準備してきたからだ」と語る。
収益性も半導体・電子材料の成長により大きく改善していると説明。今後は同セグメントの売上比率を全体の50%以上に引き上げ、EBITDAマージン20%の安定的達成を目指すとした。
半導体・電子材料のけん引により、EV/EBITDA倍率※)は11倍台に切りあがっているが、染宮氏は「レゾナックの株価水準は、まだ上がりきったとは考えていない」と述べる。
※EV/EBITDA倍率:企業価値(EV)とEBITDAの比率を表す指標。企業の時価総額に対し、買収時に何年で投資額を回収できるかを示す。
「米国でベンチマークとしている半導体材料メーカー2社の業績と比べて、レゾナック半導体・電子材料セグメントの業績もそん色ないレベルに上がっている。対してEV/EBITDA倍率は低く、同セグメントだけでもベンチマーク2社と同等に評価されるとすれば、レゾナックの全社的な価値は割安といえる。このようなメーカーに匹敵する企業価値を獲得するために、半導体・電子材料を中心とした事業ポートフォリオの確立を進める」(染谷氏)
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