メディア

HDD大手WDの四半期業績、売上高が4四半期連続で前期を超える福田昭のストレージ通信(311)

今回は米Western Digital(WD)の2026会計年度第3四半期(2026年1月〜3月期)の業績を紹介する。

» 2026年05月13日 11時00分 公開
[福田昭EE Times Japan]

GAAPベースの営業利益は3四半期連続で前期を上回る

 ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(米国時間)はSeagateが2026年4月29日、WDが同年4月30日である。そこで、SeagateとWDの四半期業績を本コラムで続けてご報告している。前回はSeagateの業績概要を紹介した。今回はWDの業績概要をご報告する。

 WDの会計期間はSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。4月30日にWDが発表したのは2026年1月〜3月期の四半期業績であり、会計年度表記では「2026会計年度第3四半期(Q3FY26)」となる。

2026会計年度第3四半期(2026年1月〜3月期)の業績概要(Non-GAAPベース) 2026会計年度第3四半期(2026年1月〜3月期)の業績概要(Non-GAAPベース)[クリックで拡大] 出所:Western Digital

 2026会計年度第3四半期(2026年1月〜3月期)の売上高は前四半期(前期)比11%増、前年同期比45%増の33億3700万米ドルである。AI向けに大容量HDDの需要が引き続き、きわめて強い。4四半期連続で売上高は前期を上回った。

 営業利益はGAAPベースが前期比31%増の11億9000万米ドル、Non-GAAPベースが同26%増の12億8700万米ドルと2割を超える伸びを見せた。GAAPベースの営業利益は3四半期連続で前期を超えた。

Western Digital(WD)の四半期業績の推移(2024年3月期〜2026年3月期) Western Digital(WD)の四半期業績の推移(2024年3月期〜2026年3月期)。同社の公表資料から筆者がまとめたもの。なお営業損益はGAAPベースなので、業績概要のスライド(Non-GAAPベース)とは数値が一致していない(クリックで拡大)

 粗利益率はGAAPベースが前期比4.2ポイント増の50.2%、Non-GAAPベースが同4.4ポイント増の50.5%とさらに上昇した。売上高営業利益率はGAAPベースが35.7%で前期から5.6ポイントの上昇、Non-GAAPベースが38.6%で前期から4.8ポイントの上昇である。

前期と同様に「クラウド」分野の売上高が全体の89%を占有

 応用分野別の売り上げを見ていこう。WDは売り上げを3つの分野に分けて公表している。すなわち、「クラウド(Cloud)」(パブリックあるいはプライベートのクラウド向け)、「クライアント(Client)」(直接販売、あるいは代理店経由の販売によるOEM向け)、「コンシューマー(Consumer)」(リテールそのほかの販売チャンネルによる一般消費者向け)、の3つである。なお今期から売上高の数値を公表しなくなった。

 「クラウド」分野の売上高が全体の売り上げに占める比率は89%で、前期と変わらない。筆者による単純計算では、売上高は約29億7000万米ドルとなる。

 「クライアント」分野の売上高が全体の売上高に占める比率は5%となり、前期と比べて1ポイント低下した。単純計算では売上高は約1億6700万米ドルとなる。

 「コンシューマー」分野の売上高が全体の売上高に占める比率は6%で、前期から1ポイント上昇した。単純計算では売上高は約2億22万米ドルとなる。

応用分野別の四半期売上高比率推移(2025会計年度第3四半期(Q3FY25)〜2026会計年度第3四半期(Q3FY26)) 応用分野別の四半期売上高比率推移(2025会計年度第3四半期(Q3FY25)〜2026会計年度第3四半期(Q3FY26))[クリックで拡大] 出所:Western Digital

総出荷記憶容量の約90%をニアライン製品が占める

 HDD製品の総出荷記憶容量は222EB((エクサバイト:1018バイト)である。前期比では容量が7EB(3.26%)増加した。内訳はニアライン製品が199EBで全体の89.6%を占める。前期比では容量が7EB(3.65%)拡大した。

製品タイプ別総出荷記憶容量の推移(2025会計年度第3四半期(Q3FY25)〜2026会計年度第3四半期(Q3FY26)) 製品タイプ別総出荷記憶容量の推移(2025会計年度第3四半期(Q3FY25)〜2026会計年度第3四半期(Q3FY26))[クリックで拡大] 出所:Western Digital

 非ニアライン製品は、総出荷記憶容量が23EBと全体の10.4%を占めた。前期と容量は変わらない。

(次回に続く)

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.