2030年以降の成長ドライバーとして挙げたのが、フィジカルAIとソフトウェア定義車両(SDV)だ。柴田氏は、AIインフラがAIを実現するための基盤であるのに対し、フィジカルAI/SDVはAIを実社会の機器やサービスに展開する「Deployment(デプロイメント)」に当たると説明した。
SDV領域について、ハイパフォーマンスコンピューティング担当ジェネラルマネージャーのVivek Bhan氏は、自動車が「静的な機械」から「動的でアップグレード可能なテクノロジープラットフォーム」へ根本的に変化しているとの見方を示した。
AI対応SDVでは、自動運転、生成AIとの統合、OTA(Over-The-Air)更新など、自動車ソフトウェアの量と複雑性が増す。ルネサスは、R-Car SoC(System on Chip)とマイコン、パワー製品を組み合わせて対応する方針だ。さらに、このプラットフォームはロボティクスやフィジカルAIなどの隣接市場にも拡張できるとしている。
さらに2035年ごろには、「Intelligence at the Edge」による成長を見込む。柴田氏は「以前は『AIを使って人間の仕事を楽にする』という視点でAIの活用を考えていたが、足元のAIエージェントの進化を見ると、仕事のかなりの部分をAIエージェントが担うことになるだろう」と述べた。その上で、AIを人間が使うだけでなく「AI自体がユーザーになる」という発想に転換し、AIエージェントを支えるプラットフォームを充実させる方針を示した。
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