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メモリ起点に後工程へ本格参入 半導体の総合材料メーカー目指すADEKA新研究拠点を開設(2/2 ページ)

» 2026年07月06日 15時30分 公開
[杉山康介EE Times Japan]
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2035年には後工程で32億5000万円の営業利益を目指す

 城詰氏は、研究領域拡大の方向性についても言及した。先端メモリは高アスペクト化や狭ピッチ化が進み、電極間干渉が増えるため、ADEKAが得意とするキャパシター周辺から、電極や配線まで開発領域が拡大すると考えられる。次世代の成膜プロセスとして、領域選択的成膜(ASD:Area Selective ALD)や原子層選択エッチング(ALE:Atomic Layer Etching)、分子層堆積(MLD:Molecular Layer Deposition)などを開発/提案するとした。

先端メモリ向け材料の深化と領域拡大次世代成膜技術の提案 左=先端メモリ向け材料の深化と領域拡大、右=次世代成膜技術の提案[クリックで拡大] 出所:ADEKA

 先端ロジックは構造が複雑化し「特に2nm世代以降は高性能な製造装置と新素材、ALD材料の融合が鍵になる」と城詰氏は述べる。「3nm世代までは高性能な製造装置があれば高品質デバイスを作ることができたが、2nm世代以降は化学的な構造解析をもとにした開発が必要になる。ADEKAはこれまでもロジック向けの提案を行ってきた。ここにきて材料側からのアプローチが求められる状態になり始めたので、さらに提案を加速していきたい」(城詰氏)

 リソグラフィ関連では、極端紫外線(EUV)リソグラフィ向けレジストの材料になる光酸発生剤、金属酸化物レジスト(MOR)用金属化合物などを提供している。城詰氏は「ALD材料のノウハウがMOR用金属化合物の合成や管理にも応用できることから、この分野ではADEKAがリードしたまま進めると見ている。ここを中心に、化学増幅型レジスト(CAR)向け材料も実行していきたい」とする。

先端ロジック向けの動向リソグラフィ関連の動向 左=先端ロジック向けの動向、右=リソグラフィ関連の動向[クリックで拡大] 出所:ADEKA

 後工程分野では、樹脂材料や接着剤などを開発してきたマテリアルソリューションセンターの研究の一部を後工程向けへと進化させつつ、前工程関連の技術を発展させて事業拡大を狙う。中でも3Dパッケージングに使われるハイブリッドボンディング、光電融合を注目分野に挙げる。

後工程における適用領域後工程ロードマップ 左=後工程における適用領域、右=後工程ロードマップ[クリックで拡大] 出所:ADEKA

 ハイブリッドボンディングでは横浜国立大学と次世代材料の共同研究を進めていて、完成すれば従来の10分の1以上の省スペース化により、高性能化と省電力化を実現できるという。光電融合は専用の接着剤や封止材など、各種メーカーとコンタクトを取りつつ研究開発を進めていきたいとした。

ハイブリッドボンディングの動向光電融合の動向 左=ハイブリッドボンディングの動向、右=光電融合の動向[クリックで拡大] 出所:ADEKA

 後工程領域のポートフォリオとして、ADEKA常務執行役員で半導体材料本部長の芳仲篤也氏は「現時点での後工程材料の売上は微々たるものだ。後工程は実績が重視される分野だが、ADEKAはまだ後発なため、まずは実績を積み重ねるところから始める必要がある。ロードマップでは2035年に半導体材料事業で営業利益325億円を目指すとしたが、このうち1割程度(約32億5000万円)を後工程材料が占めるイメージを持っている」と述べた。

左からADEKA執行役員 環境材料開発研究所長の森貴裕氏、芳仲篤也氏、城詰秀尊氏、同執行役員 半導体材料開発研究所長の笹嶋三稔氏 左からADEKA執行役員 環境材料開発研究所長の森貴裕氏、芳仲篤也氏、城詰秀尊氏、同執行役員 半導体材料開発研究所長の笹嶋三稔氏[クリックで拡大]
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